2018年国内RPAソフトウェア市場は対前年比113.5%増の155億600万円 IDCが発表:シェアトップは2017年に引き続きNTTデータ
IDC Japanが発表した国内RPAソフトウェア市場の動向によると、2018年の市場規模は対前年比113.5%増の155億600万円。シェアトップは、2017年に引き続きNTTデータ。
IDC Japanは2019年10月7日、国内RPA(Robotic Process Automation)ソフトウェア市場の動向を発表した。
2018年の市場規模は、対前年比113.5%増の155億600万円。IDCは、ホワイトカラーのルーティンワークを自動化する目的でRPA導入が進んだとしている。
市場構成については、オンプレミス市場が大半だった。産業分野別では、金融や製造業を中心に伸びた。IDCでは、2018年はRPAの導入に関して短期的なROI(投資利益率)を追求するケースではRPAの継続利用を中止する判断がなされているとしており、同社はRPAのユーザー企業が新たな導入、検討フェーズに入ったと見ている。
国内シェアトップはNTT
一方、国内RPAソフトウェア市場のシェアを見ると、トップは2017年に引き続きNTTデータ、2位はUiPath、3位は富士通。この3社で75.0%を占めた。UiPathは、製品の日本語化や従業員の採用など日本市場への積極的な投資によって急成長した。4位はAutomation Anywhere、5位はBlue Prismだった。
IDC Japanでソフトウェア&セキュリティのリサーチマネジャーを務める飯坂暢子氏は「現在のRPAソフトウェア市場は、サプライヤーが寡占状況にある。そうした中でサプライヤーが優位性を維持するには、継続的なBPR(Business Process Re-engineering)に加え、RPAと機械学習やAI(人工知能)を組み合わせた高度な利用を顧客に対して啓発する必要がある」と述べている。
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