案件単価が最も安いのはエンジニア 「アサインナビデータレポート 2019」公開:コンサルティングは100万超えも
アサインナビが公開した「アサインナビデータレポート 2019」によると、案件の1カ月当たり単価は全体で平均80万円。単価が最も高かったのはコンサルティングで平均109万円。最も安かったのはエンジニアの平均70万円だった。
アサインナビは2020年2月6日、「アサインナビデータレポート 2019 案件と人材データから読み解く、IT業界の市況」を公開した。これは、同社が運営するITフリーランス向けの案件仲介サイト「アサインナビ」に、2019年1月1日〜同年12月31日に登録された1万3668件の案件情報と3505件の人材情報を分析したレポート。
同レポートによると、案件全体の中ではエンジニア向けが最も多く、58.4%を占めていた。次いで、コンサルティングが31.4%、デジタル領域が9.9%だった。エンジニア分野の中では、多い順に「Web・オープン」「サーバ・ネットワーク」「システム運用・保守」「テスト・評価」。デジタル領域では、「スマホアプリ・ゲーム」「AI・データサイエンス」「RPA導入・働き方改革」「UI/UX・デザイン」の順に多かった。
コンサルティングの平均単価は109万
案件の1カ月当たり単価は、全体で平均80万円だった。1カ月当たりの単価が最も高かったのはコンサルティングで、平均109万円。コンサルティング案件のボリュームゾーンは80万〜120万円だった。この分野で案件単価が最も高かったのは「戦略・業務コンサル」の116万円。次いで、「ITコンサル」の115万円だった。
これに対して単価が最も安かったのはエンジニアの平均70万円だった。
ボリュームゾーンは、55万〜80万円。この分野で単価が最も高かったのは「セキュリティ」で86万円だった。デジタル領域は、平均単価が83万円、ボリュームゾーンは60万〜85万円だった。デジタル領域で単価が最も高かったのは「RPA導入・働き方改革」の88万円、最も安かったのは「スマホアプリ・ゲーム」の72万円だった。
一方、1カ月当たりの人材単価を見ると、平均単価が高いのはコンサルティングとデジタル領域で、どちらも101万円だった。ボリュームゾーンは、コンサルティングが60万〜110万円、デジタル領域が60万〜90万円だった。これに対してエンジニアは、平均が80万円、ボリュームゾーンが50万〜90万円だった。
アサインナビによると、コンサルティング領域では案件過多の状態が続いているという。デジタル領域では、案件の数と単価が今後高まる見込みだ。一方のエンジニアについては、案件数や人材数は最も多いが、案件単価よりも人材単価の方が高くなっている。同社は、人材を調達するには案件単価を高める必要があるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 会社としては多くもらっているのに給料に反映されない疑問について、検証してみた
なぜ未曾有の人材不足でも、エンジニアの年収は上がらないのか
市場原理では需給バランスで価格が決定する。なのになぜ、俺の、私の年収は上がらないんだ!――IT“業界”解説シリーズ、第7弾はマクロ視点での多重下請け考察です。ITエンジニアの平均年収をGitHubの活動履歴などから予測する機能をファインディがβ版で公開
転職サービス「Findy」を運営するファインディが、ITエンジニアやWebエンジニアを対象とした年収予測機能をβ版として公開した。「エンジニアに、市場価値アップを見据えた技術成長を意識する機会を提供する」としている。