管理職で副業を開始している人も ランサーズが副業者のサービス利用状況を調査:「在宅勤務推奨を機に副業開始」は約3割
ランサーズは「在宅勤務推奨時における副業・複業者のサービス利用状況調査」の結果を発表した。2020年2月以降に副業・複業を開始した人の割合は約3割だった。
ランサーズは2020年8月14日、「在宅勤務推奨時における副業・複業者のサービス利用状況調査」の結果を発表した。同調査は、同社が運営している「Lancers」に、2020年7月31日現在登録している副業・複業者1490人を対象に実施した。
調査によると、在宅勤務が推奨された2020年2月以降に副業・複業を開始した人が30.8%を占めていた。副業・複業を開始した理由は、「収入減少のため」と回答した割合が最も高く、14.5%。次いで「スキルアップのため」が9.2%、「1つの会社に頼る働き方に不安を覚えたから」が8.5%だった。ランサーズは、「将来の不安やコロナ禍で人生を見つめ直した結果、通勤時間の減少などで浮いた時間に副業・複業を開始した人が増えた」と推測している。
管理職で副業を開始している人も
2020年2月以降に副業・複業を開始した人に、本業で働く会社での立場を尋ねたところ、管理職など役職を持っている人の割合が30.4%だった。ランサーズによると、本業で役職に就いている人は、エンジニアやコンサルタントといった専門職種で副業・複業を行っている割合が比較的高く、特にコンサルタントは平均の2倍以上だという。
ランサーズの取締役で、新しい働き方研究所の所長を務める曽根秀晶氏は、今回の調査結果について次のように述べている。
「『役職に就いていて専門知識のある人材』が新しい働き方に取り組むようになったのは3つの背景がある。1つ目は、在宅勤務など新しい働き方が多くの企業で取り入れられたこと。2つ目は多くの企業で副業解禁や副業活用の波が来ていること。3つ目は副業・複業として外部人材に仕事を任せる職種が増加したことだ。在宅勤務などで柔軟な働き方が広まったことにより、これまでは1社に勤めていた社員が、副業・複業をより積極的に検討し、開始すると考えられる」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 副業ってお金以外にメリットありますか?
会社員とフリーのエンジニアという二足のわらじを履きこなしている保坂駿さんは、学生時代から、空いた時間に自分がしたいこと、自分にできることを着実に積み重ねてきた。 - 求職者の意識は「時短」や「テレワーク」に、Indeedが過去6年間のデータを分析
Indeed Japanは「柔軟な働き方」に関する求職者の意識調査結果を発表した。2019年4月から働き方改革関連法が順次試行されることを受けた。Indeedで検索された柔軟な働き方に関連する単語の検索数は、6年間で約2.8倍に増加した。検索数が最も増えた単語は「時短」で約10.4倍。検索数第1位は「在宅」だった。 - 「事態が収束するまで様子を見たい」 エンワールド・ジャパンがキャリア・転職の意識調査
エンワールド・ジャパンが実施した新型コロナウイルス感染症の流行による「キャリア・転職」の意識変化に関する調査によると、58%が今後のキャリアを検討するための情報収集を始めており、41%が転職活動を開始していた。