「コーチングはウザい」と思われちゃった僕のしくじり体験:仕事が「つまんない」ままでいいの?(68)(1/4 ページ)
「コーチングをかじった人ってすぐに質問攻めにするよね」「威圧的だよな」「キラキラした理想ばかり語ってウザい」――困っている人を支援したいと思って勉強したのに、もし、周りから煙たがられていたら……そうならないために気を付けたいコーチングとの関わり方とは?
最近、コーチングを学んでいる、あるいは興味を持っている人が増えた気がします。少なくとも、私の周辺ではそうです。
コーチングは、チームのコミュニケーションを円滑にし、個人の目標達成や成長を支援する上で、有効な方法の1つだと思います。私も15年ぐらい前にコーチングを勉強し、いまもビジネスパーソンのコーチングやカウンセリングを行っています。コーチングに関心を持ち、学ぶ人が増えるのはうれしいことです。
一方で、「学ぶなら、ケガしないでね」とも思います。なぜなら、コーチングを実践してきた中で「苦い経験」がたくさんあるからです。かえって人間関係が悪くなったり、ストレスを与えてしまったり。
せっかく、「いいチームを作りたい」「人の成長を支援したい」とコーチングを学んだはずなのに、望まない結果になるのは避けたいもの。
そこで、これからコーチングを学ぼうとしている皆さんに、「こういうことに気を付けると、ケガをせず、安心して学べるよ」というポイントをお話しします。
コーチングでしくじった4つのこと
私がコーチングを身に付ける過程でしくじった経験の中から代表的な幾つかを紹介します。笑い飛ばしていただければ。
しくじりその1 スキルに固執し過ぎた
1つ目は、「スキルに固執し過ぎた」ことです。
コーチングは、「質問型のコミュニケーション」だと言われます。例えばメンバーの問題解決支援なら、「その場合は、○○にするといいよ」とアドバイスするではなく、「どうすれば、この問題は解決するかな?」と相手に質問するのです。
質問することによって、相手に「どうすればいいのかな?」と考えるきっかけができます。これが、コーチングが「自分なりの答えを出す」と言われるゆえんです。
しかし当時の私は、「質問型のコミュニケーション」に固執するあまり、「アドバイスしてはいけない」「質問しなきゃ」と、質問ばかりに意識が向いていました。「何で?」「どうして?」と質問攻めにしてしまったり、「この問題はどうすればいいでしょう?」「どうすればいいと思う?」と質問返しをしてしまったり、「○○してみたらどう?」と一言アドバイスすれば済むはずなのに、「あなたはどう思うの?」みたいに、はっきりとした意見を言わない、遠回しの会話をしてしまったり。
当時関わっていた人は、きっと嫌な思いをしたと思います。本当は働きやすい職場を作りたくてコーチングを勉強したのに、スキルに固執するあまり、私はメンバーとの関係を悪化させてしまいました。
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