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ヌーラボがテレワークの導入に関する調査 テレワークが浸透しない企業の裏の実情とは:「テレワークは無給扱いと会社から通達された」
ヌーラボは「新型コロナウイルス感染症に伴ったテレワークの導入に関する調査」の結果を発表した。全体の6割程度がテレワークを許されていたものの、その4割はテレワークを活用していなかった。テレワークが浸透しない原因には、企業側の環境整備や規定整備の遅れがあった。
ヌーラボは2020年3月26日、「新型コロナウイルス感染症に伴ったテレワークの導入に関する調査」の結果を発表した。それによると、ITやインターネット業界で就業していても、テレワークを活用している人は少ないことが分かった。
新型コロナウイルス感染症の流行が本格化した2020年2月にテレワークを活用した人は、全体の35.3%。今回の調査はITやインターネット業界で就業している人を対象としたが、IT業界であってもテレワークが進んでいない現状が明らかになった。
4割がテレワークを活用していない
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、会社からテレワークに関する指示があったかどうかを聞くと、「以前から許可されていた」と回答した割合は33.8%、「今回をきっかけに許可された」が23.4%、「許可されなかった」が23.8%だった。
全体の6割程度がテレワークを許されていたものの、その4割はテレワークを活用していないことも分かった。その理由として、「出社しないとできない業務がある」と回答した割合が66.7%、「PCが1人当たり1台ない、またはPCが持ち出し禁止」は22.2%、「他の社員が何をしているか分からない」が11.1%だった。
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