攻撃の発見、対処、報告の流れを体験しながら学べる「サイバーセキュリティオンライン講座」をNECが提供開始:オンラインでも集合研修に近い演習が可能
NECは、オンライン講座「実践!サイバーセキュリティ演習-インシデントレスポンス編-」の提供を開始する。クラウド上に構築した演習環境で、攻撃痕跡の調査や対策について学べる。
NECは2021年1月5日、オンライン講座「実践!サイバーセキュリティ演習-インシデントレスポンス編-」の提供を開始すると発表した。サイバー攻撃の発見から対処、報告までの一連の流れを、体験しながら学べる。
同講座は、企業や官公庁などの情報システム管理者、情報セキュリティやCSIRT(Computer Security Incident Response Team)の担当者などが対象。クラウド上に構築した演習環境で、攻撃痕跡の調査や対策について学べる。オンライン講座だが集合研修に近い形式で、講師と受講者、受講者同士で双方向コミュニケーションが可能だ。
実践的サイバー防御演習「CYDER」のノウハウを活用
NECは、総務省と情報通信研究機構(NICT)が運営する「実践的サイバー防御演習(CYDER:Cyber Defense Exercise with Recurrence)」を支援しており、今回のオンライン講座は「こうしたノウハウを活用して独自に開発した」という。
同講座は「Zoom」と電子教材を利用し、講義解説のZoom画面と電子教材、演習時の実機操作画面を切り替えながら受講する。受講者は専用のソフトウェアやツールを準備する必要はなく、オンラインでも手軽に演習に参加できる。
講座の日程は2日間。1日目の午前は主に講義で、午後と2日目は被害状況の確認やフォレンジックなどを演習する。初回は2021年1月21〜22日に開催する。受講料は20万円(税別)。Webサイトで受講申し込みができる。
NECは「総務省やNICTなど関連機関と連携しながらサイバー防御の演習やサービスを高度化するとともに、セキュリティ人材育成に向けた取り組みを広く展開して安全、安心で豊かな社会の実現に貢献する」としている。
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