2020年は転職が鈍化、一方で「コロナで転職活動に積極的になった」という意見も マイナビが調査結果を発表:「転職動向調査2021年版」
マイナビが発表した「転職動向調査2021年版」によると、2020年の転職率は対前年比2.1ポイント減の4.9%。転職率は2016年以降増加傾向にあったが、2020年は減少に転じた。
マイナビは2021年3月18日、「転職動向調査2021年版」を発表した。2020年に転職経験があり、現在正社員として働いている20歳代〜50歳代の男女1500人を対象に転職者の傾向や変化を調査した。
調査結果によると、2020年の転職率は対前年比2.1ポイント減の4.9%。2020年に転職した人のうち、在職中に転職した割合は67.5%だった。2016年以降、転職率は増加傾向にあったが、2020年は減少に転じて2018年と同水準になった。
「COVID-19をきっかけに転職活動に積極的になった」
転職に対するイメージは、年々ポジティブになっているようだ。「転職は前向きな行動である」と回答した割合は、対前年比1.4ポイント増の69.7%。「転職は必要である」との意見も過半数を占めている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は転職にも影響を及ぼしている。COVID-19の影響で転職に積極的になった割合は36.9%となり、転職に消極的になった割合19.0%の約2倍だった。特に、20歳代男性の51.2%がCOVID-19をきっかけに転職活動に積極的になったと回答した。
異業種への転職、リファラル採用は増加傾向
異業種への転職率は、対前年比0.6ポイント増の48.8%。前職が「医療・福祉・介護」「IT・通信・インターネット」だった人は同業への転職が多いのに対して、前職が「フードサービス」だった人の異業種転職率は82.4%と高い。この値は、前年と比べても高く、25.5ポイント増加した。
リファラル採用(自社の社員が知人や友人を紹介する採用手法)の一環として、知人や友人に自社を紹介したことがある人の割合は32.2%。年代別では20歳代や30歳代、男女別では男性、職種別では営業やコンサルタント・専門職が多かった。
自社を紹介した理由としては「会社から知人・友人を紹介してほしいと頼まれた」(35.8%、複数回答)、「自分が勤める会社の環境が良く、友人に勧めたいと思った」(35.6%)、「知人・友人から紹介してほしいと頼まれた」(35.0%)といった回答が多かった。
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