「単体」とか「結合」とか日本のIT用語はちょっと何言ってるか分からない:Go AbekawaのGo Global!〜Michele_Ercoli編(1/3 ページ)
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はフリーランスエンジニアのMichele Ercoli(ミケーレ・エルコリ)氏にお話を伺う。アニメの続きが気になるから日本語を学ぶ、世界にサービスを届けたいから起業する、というシンプルで力強い行動規範を持つ同氏はこれから何を目指すのか。
世界で活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。今回ご登場いただくのはフリーランスエンジニアのMichele Ercoli(ミケーレ・エルコリ)氏。アニメを愛する若者が、日本で「フリーランス」という働き方を選んだ理由とは。聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。
永遠の都ローマで家族とゲームに囲まれて過ごす
阿部川“Go”久広(以降、阿部川) 出身を教えていただけますか。
ミケーレ氏 1996年にイタリアのローマで生まれました。
阿部川 永遠の都ローマですね。来日されたのは2017年と伺いましたが、まだ来日してわずかとは思えないほど日本語がお上手ですね。
ミケーレ氏 いえいえ(笑)。がんばっていますが、完璧にはまだ遠いと思っています。
阿部川 小さいときはどんなお子さんだったでしょうか。社交的だったとか、家にいるのが好きだったとか。
ミケーレ氏 どちらかといえば内向的だったと思います。ゲームで遊んでいることが多かったです。兄弟も多かったので家にいても飽きませんでした。
阿部川 ちなみに当時はどんなゲームをしていたのですか。
ミケーレ氏 ポケモン(ポケットモンスター)をしていました。確か5歳くらいだったと思います。ポケモンは人気があったし、兄弟とも遊べたので結構長い間、そればかり遊んでいた気がします。
阿部川 ポケモンということは専用のゲーム機ですね。PCのゲームなどはしなかったのでしょうか。
ミケーレ氏 DellのPCがあったので、その中にインストールされていたチェスなどをしていました。
阿部川 そのPCはご両親に買ってもらったのですか。
ミケーレ氏 はっきりとした理由は分かりませんが、10歳のとき急にお父さんが持ってきて「あー、PCくれるんだ」って感じでした(笑)。
阿部川 お父さんはきっとミケーレさんにPCを使ってもらいたかったのでしょうね。そのときは「将来はPCを使った仕事に就こう」と思っていましたか。
ミケーレ氏 そこまでは考えていませんでした(笑)。PCはインターネットにつながっていませんでしたし、ゲームで遊ぶくらいしかできませんでしたから。
アニメの続きが見たくて日本語習得
阿部川 学校での勉強はどうでしたか。しっかり勉強されていましたか。私は全然していなかったので偉そうに聞けないのですが(笑)。
ミケーレ氏 まぁほどほどに(笑)。特に数学やIT系などのロジックで考える科目が得意でした。それほど勉強しなくてもロジック思考があれば何とかなったんですよ。
阿部川 日本でいうところのいわゆる「理系」ですね。小学校や中学校ではコンピュータを学ぶ科目はあったのですか。
ミケーレ氏 科目はなかったのですが、コンピュータクラスがありました。日本でいえば「部活」が近いと思います。一応先生もいて、基本的なことを教えてくれました。htmlやcssで簡単なWebページを作りました。
阿部川 プログラミングの勉強を始めたのはそのころでしょうか。
ミケーレ氏 本格的に始めたのは高校に入ってからです。イタリアの高校は専門学校も含まれていて、全部で5年間あります。その専門学校の過程でIT系の勉強をしました。
阿部川 19歳ぐらいまでイタリアで勉強されたのですね。日本に行こうと思ったのはなぜでしょうか。
ミケーレ氏 小さいころから日本のアニメを見ていて「言語としての日本語」に興味を持っていたからです。
阿部川 イタリアでは日本のアニメはどうやって見るのですか。
ミケーレ氏 普通にテレビで放映していますよ。全部イタリア語の吹き替えで「ドラゴンボール」とか「NARUTO」とか。ただNARUTOを全編通して見ようと思ったら、最初の方の話は吹き替えがされていたのですが、後半の話は吹き替えがなかった(日本語しかなかった)のです。だから、後半の話を見るために日本語を勉強するようになりました。
阿部川 NARUTO恐るべしですね。他にはどんなアニメを見ていましたか。
ミケーレ氏 いろいろ見ていました。特に「ソードアート・オンライン」のように、リアルとゲームの世界が複雑に絡み合っている世界観のアニメが好きです。ITも混ざっているし、夢もあります。日本の言葉や文化などの知識も得られます。
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