全社的にデータを活用している企業は「データの仕様統一」に悩む IDCがデータ利活用とIoTに関する調査結果発表:ローカル5Gを活用している企業の割合は約15%
IDC Japanは「データ利活用統括者調査」と「IoT担当者調査」の結果を発表した。データ利活用に関する課題は「取り組みの成熟レベル」によって多様化していることが分かった。
IDC Japanは2021年11月25日「データ利活用統括者調査」と「IoT担当者調査」(IoT:Internet of Things)の結果を発表した。
調査対象は全国の従業員100人以上の企業に所属する従業員で、約1万7千人から回答を得た。
「データ利活用の成熟度」が高い企業の課題は「データの仕様」
データ利活用統括者調査は「データ利活用統括者」を対象に実施した。ここでいうデータ利活用統括者は次の条件を満たす従業員のことだ。
- 課長職以上
- DX(デジタルトランスフォーメーション)を目的にしたデータ利活用を推進している企業に所属している
- 自社のデータ利活用に関する情報(目的、課題、データの種類、必要な技術やスキル、組織、プロセス、経営方針、展望)を2割以上把握している
調査結果を基に、データ利活用の成熟レベルで企業を「全社的なDX実現に向けてデータの利活用を実践している企業」「部分的なDX実現に向けてデータを利活用している企業」「データを現状把握や予測などに利用するのにとどまっている企業」に分類したところ、それぞれの成熟度レベルで課題が異なることが分かった。
全社的なDX実現に向けてデータの利活用を実践している企業は「活用データの仕様/形式が不統一」「取り組みの負担が一部の従業員に集中」「KPI(Key Performance Indicator)が未確立」といった課題が目立った。
部分的なDX実現に向けてデータを利活用している企業では「組織の分断/サイロ化」や「データサイエンス/エンジニアリングスキル不足」などが課題として挙がった。
データを現状把握や予測などに利用するのにとどまっている企業では、「システムの過度な複雑化」や「データ活用プロセス間の無駄が多大」が顕著で、経営層の「ビジョン/意識の欠如」との回答も多かった。
「ローカル5G」はまだ手探り状態
IoT担当者調査は、業務の1割以上をIoTに割り当てている「IoT担当者」を対象に実施した。
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