ライセンスコスト削減に貢献するか? Azure Stack HCIゲスト用のWindows Serverサブスクリプションアドオンの一般提供開始:Microsoft Azure最新機能フォローアップ(169)
Microsoftは2022年4月21日(米国時間)、4月1日からAzure Stack HCI向けの「Windows Serverサブスクリプション」が購入可能になったことを発表しました。Windows Serverサブスクリプションを利用すると、場合によっては、物理サーバにWindows Server 2022 Datacenter Editionのコアライセンスを購入して割り当てるよりも、コストを削減できる可能性があります。
Windows Serverサブスクリプションとは?
「Azure Stack HCI」は、OEMの統合システムとして導入する、またはAzure Stack HCI認定ハードウェアで構築したホストクラスタの仮想化インフラストラクチャです。ハードウェアはオンプレミスに購入、設置しますが、WindowsとLinuxの仮想マシンをホストするサービスはMicrosoft Azureのサービスとして提供される、Azureのハイブリッドサービスです。オプションでAzure Kubernetes Service(AKS)on Azure Stack HCIやAzure Virtual Desktop on Azure Stack HCI(現在プレビュー)の環境を導入することもできます(有料)。
Azure Stack HCIのクラスタは、「Windows Admin Center」を使用して簡単にセットアップできます。また、Azure Stack HCIのサービスはAzureに登録することでアクティブ化(物理コアに基づいて)し、Windows Admin CenterおよびAzureポータルで管理できます。
仮想マシンのゲストOSのライセンスは、Azure Stack HCIのサービスには含まれず、これまでは自前で用意するBYOL(Bring Your Own License)方式でした。つまり、Azure Stack HCIのハードウェアの物理コアを満たす「Windows Server 2022 Datacenter」コアライセンスを購入することで、無制限のWindows Server仮想マシンをAzure Stack HCI上で実行できます。
2021年4月1日から、Windows Server仮想マシンをAzure Stack HCI上でホストできるゲスト用ライセンス「Windows Serverサブスクリプション」をAzure Stack HCIにアドオンできるようになりました。
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