検索
ニュース

「DXの成熟度が急上昇」 IPAがDX推進レポートを公開「DX先行企業」が1年で倍増

IPAは、「DX推進指標 自己診断結果 分析レポート(2021年版)」を公開した。DX推進の先行企業の割合は2021年が17.7%で、2020年の8.5%と比べて倍増していた。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 情報処理推進機構(IPA)は2022年8月17日、「DX推進指標 自己診断結果 分析レポート(2021年版)」を公開した。これは、経済産業省が作成したDX(デジタルトランスフォーメーション)推進状況の自己診断ツール「DX推進指標」に基づいて各企業が提出した自己診断結果をまとめたもの。

 なお、DX推進指標とは、DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築について、35項目の定性指標を設けて成熟度を0〜5の6段階で評価したもの。レベル0は「DX未着手」、レベル5は「デジタル企業として、グローバル競争を勝ち抜くことのできるレベル」だ。

「レベル3未満の企業」が8割

 IPAは、35項目の成熟度の平均値が3以上の企業を「先行企業」と定義。レポートによると、先行企業の割合は2021年が17.7%で、2020年の8.5%から倍増した。一方で、全社戦略に基づいて部門横断的にDXを推進できるレベルに達していない「レベル3未満の企業」が8割を超えている。

画像
企業の成熟度の現在値と企業数(提供:IPA

 指標ごとに全企業の平均値を比べると、全体的にIT視点の指標が経営視点の指標よりも成熟度が高かった。この結果について、IPAは次のように述べている。

 「1位は『プライバシー、データセキュリティ』で、その重要性が社会的に浸透してきており、他の項目よりも優先的に取り組まれている。それに対して下位5つのうち3つが人材関連となっており、人材育成に関しては、まだ戦略を立てられていない企業が比較的多い」

画像
全企業における平均値の上位5指標(提供:IPA

 各指標の平均値を経年で比較すると、35指標の全てで成熟度レベルが上昇傾向にあった。特に2020年と2021年の間には、全ての指標で有意な差が出ており、IPAは「2020年から2021年にかけて、DXの成熟度が急上昇した」と分析している。

画像
全企業における各指標平均値の経年変化(提供:IPA

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る