「不足しているのは人材ばかりではない」 ガートナーが指摘する日本企業のDX課題とは:データドリブンな組織に必要な4つの要素
ガートナージャパンは、データドリブンな組織を目指すためには、「人」「けん引力」「仕組み」「支援」の4つの要素をバランス良く備えるべきとの見解を発表した。特にリーダー自身がD&Aを理解し、リーダーシップを発揮することが重要だとしている。
ガートナージャパンは2022年9月15日、データドリブンな組織を目指すための見解を発表した。データドリブンな組織とは、データに基づいて戦略策定や計画立案、ビジネスの意思決定などを行うことが広く定着している組織のこと。
ガートナージャパンは「DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現にはデータとアナリティクス(D&A)の活用が不可欠で、そのためにはデータを駆動力としてビジネスを推進するデータドリブンが求められる」としている。
DXは「人」だけでは成功しない
ガートナージャパンのアナリストでシニアディレクターを務める一志達也氏は、「日本企業はDXの成功を目指してデータの民主化やデータ人材、デジタル人材の育成を掲げている。しかし、人だけで成功することは難しい。他に何をしなければならないのか、重要性の高い主たる要素を理解し、それを備えるために戦略的に行動すべきだ」と述べている。
一志氏は、データドリブンな組織になるために企業がバランス良く備えるべき要素として、次の4つを挙げている。
スキルやリテラシーを備えた人
「高度な人材ほど役割を明確にし、組織のどこでどのように動き、どのような成果を求めるかを、組織と人材の間で合意しておく必要がある」と一志氏は説明する。同氏は、必要な人材を確保するには、社内人材を育成・採用するだけでなく、社外から人材を採用するという選択肢もあると指摘している。
リーダーのけん引力
リーダーには広範囲に及ぶ役割が求められていると一志氏は言う。
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