「人的資本ランキング2022」は女性比率が高い企業が上位に、IT企業は……:1位は伊藤忠商事
サステナブル・ラボは、「人的資本ランキング2022」を発表した。東証プライムに上場している約1800社を対象にしており、1位は伊藤忠商事だった。ランキング上位には、女性比率が高い企業が入った。
サステナブル・ラボは2022年10月21日、「人的資本ランキング2022」を発表した。これは同社が企業の公開情報を基に「人的資本への取り組みを進めているかどうか」「経済的な強さと社会性を併せ持っているかどうか」を分析、採点(スコアリング)し、ランキングにしたもの。東証プライムに上場している企業(約1800社)を対象に実施した。
それによると2022年の人的資本ランキングの1位は伊藤忠商事(スコアは77.16)で、2位はリクルートホールディングス(76.42)、3位は三菱商事(75.97)だった。
女性従業員比率や執行役員の女性比率の水準が高い企業が上位に
スコア算出の基準となるデータは「女性従業員比率」「障害者従業員比率」「取締役会の女性比率」「執行役員の女性比率」「最年少役員の年齢」「独立取締役比率」「従業員満足度」「有給消化比率」「報酬水準」「従業員の成長制度完備性」「従業員1人当たりの月間残業時間」など。
1位の伊藤忠商事は、2021年10月に「女性活躍推進委員会」を取締役会の任意諮問委員会の一つとして設置し、「女性の役職登用を加速させている」という。それを裏付けるように女性の役職者は、2021年4月の35人から、2022年4月には46人に増加している。2位のリクルートホールディングスは、従業員女性比率が48%、採用時の女性比率は45%となっている。2006年に10%だった課長相当の女性管理職比率は、2022年に30%に上昇した。3位の三菱商事は、経営ポジションを担う女性社員に対するメンター制度といったキャリア支援を整備しており、サステナブル・ラボは「育児休業や子の学校行事休暇、看護休暇の整備、海外駐在とライフイベントの両立支援に注力している」と評価している。
サステナブル・ラボはランキングについて「ランキング上位には、女性比率が高い企業が入っている。上位3企業では、女性従業員比率や従業員満足度、各種制度の充実度が高い。商社が上位5社以内に3社、上位10社以内に4社入っている。これらの商社では、女性従業員比率や執行役員の女性比率の水準が高い」と分析している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ミャンマーの女性はエンジニアを目指すことをためらわない
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はAiritechのKhine Zar Thwe(カイザー・トウエ)さんにお話を伺う。「成功者といえば医者かエンジニア」という国で生まれた少女が日本への留学を決めたきっかけとは。 - デジタル人材の育成を推進 経済産業省とIPAがポータルサイト「マナビDX」を開設
経済産業省とIPAはポータルサイト「マナビDX」を開設した。デジタルスキルに関する学習コンテンツを扱っており、「これまでデジタルスキルを学ぶ機会がなかった人でもデジタルに関する知識や能力を身に付けられる」という。 - 無料で受講できる「社会人女性向けのIT講座」を開講 青山学院大学
青山学院大学は「女性のためのITリカレント教育プログラム」を開講する。受講対象は、IT系の知識を学んだことがない社会人女性で、求人が多いIT系職種に就くための知識を学べるという。