エンジニアの現場から長く離れたいま、悩んでいること:仕事が「つまんない」ままでいいの?(95)(1/3 ページ)
本連載「仕事が「つまんない」ままでいいの?」を、2015年から8年間書き続けてきました。しかし最近、課題感を持つようになりました。連載を続けるか否か、その本心をお話しします。
「もうすぐ、100本ですね」――先日、この連載を担当している自分戦略研究所の編集者Sさんから、こんなひと言が書かれたメールが届きました。
本連載「仕事が『つまんない』ままでいいの?」は、2015年1月に始まりました。それから約8年間、毎月原稿を書いてきたことになります。これまでも幾つかのメディアで連載を持ってきましたが、これだけ長きにわたり書き続けてきたのは初めてです。
この連載が長く続いた理由の一つに、最初に編集者Sさんと立てた「煩悩の数(つまり、108回ですね)ぐらいまで続く連載にしよう」という目標がありました。始めた当初は「まぁ、108回ぐらいならいけるかな〜」なんて軽く捉えていましたが、よく考えたら8年以上ですもんね。これまで毎月書き続けるのはなかなか根気が必要な作業でした。書けなくて夜なべしたこともあったっけ。
ただ、自信を持って言えるのは「自分が書きたいことを書いてきた」のではなく、「読者の皆さんの役に立つことを書こうと決めて、書いてきた」こと。それが皆さんの役にどれだけ立ったのかは分かりませんが、何かしらのお役に立てていたらうれしく思います。
そして、連載がもうすぐ100回を迎えるに当たり、「今後、どうしようかな?」と思い始めています。いったん区切りを付けるのか? それとも、続けるのか? そこで、この連載に対する、いまの気持ちを正直に書いてみようと思いました。
これから言葉にする気持ちは恐らく、いま中堅やベテラン世代の人たちが、近々感じるであろう気持ちかもしれません。あなたが中堅やベテラン世代なら、ご自身の経験と重ねて、読んでみてください。
エンジニアの皆さんに「楽しく働いてほしい」
この連載を始めたのは、44歳のときでした。
ボクはもともと技術肌のエンジニアで、以前は自動車の開発実験や、情報システムの開発をしてきました。一方、この連載を始めた2015年当時は、会社を辞めて独立をし、組織作りや人材育成に関する企業研修や講演を生業(なりわい)としていました。
エンジニアの仕事が大好きだったので「生涯エンジニアでいたい」と思っていましたが、キャリアを変えざるを得なかったのは、管理職をやることになったためです。
そういった経験があるので、エンジニアとして働いている皆さんのことは、いまでも本当にうらやましく思っています。そして、せっかく仕事をするのであれば「楽しく働いてほしい」と願ってきました。この連載を書き続けてきた8年間は、ボクにとって「エンジニアの皆さんが、楽しく働けるようにする」ためにありました。
このスタンスはいまも変わっていません。
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