ニュース
「最新技術を使う」ことは決まっているのにデータ活用の課題や目標が曖昧な日本企業が多い ガートナー:データとアナリティクスで成功するために欠かせない9つの役割
ガートナージャパンは、日本企業がデータとアナリティクスで成功するために欠かせない役割を発表した。プロフェッショナルで構成した強力なチームを作り、戦略的に取り組む必要があるとしている。
ガートナージャパンは2023年3月23日、CDO(最高データ責任者)など、日本企業がデータとアナリティクス(D&A)で成功するために欠かせない役割を発表した。
ガートナーが示す「9つの役割」
ガートナージャパンによると、データ活用に取り組むに当たって、課題や目標が明確でないにもかかわらず、何らかの外部リソースや最新技術を採用する前提で選定作業を繰り返している日本企業が多く見られるという。
「D&Aを正しく進めるためには、ビジネス上の課題解決に貢献し、成果を得ることを目的や目標にして、戦略的に取り組まなければならない。そのためにはプロフェッショナルで構成した強力なチームを作り上げる必要がある」と同社は指摘。D&Aの取り組みに必要な役割として以下の9つの役割を挙げる。
- CDO
- D&Aマネジャー
- D&Aトランスレーター
- アナリティクス/BI(ビジネスインテリジェンス)開発者
- データアーキテクト
- データエンジニア
- 倫理担当者
- データスチュワード
- データコンシェルジュ
ガートナージャパンの一志達也氏(シニアディレクターアナリスト)は、「D&Aで成功するには、経営戦略に沿ったビジネス成果にこだわり、それを達成できるチームを作り上げなければならない。D&Aのリーダーは、チームに必要なポジションを定義し、そこに適切な人材を割り当て、不足している能力を補うよう指導し、チームとしての成果創出と最大化に注力する必要がある。各メンバーは果たすべき役割や目指すべき成果を明確に認識し、スキルを高めてチームに貢献するプロフェッショナルであることが求められる」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 5分で分かるデータ分析
データ分析をビジネスで活用したい人に向け、データ分析の概要と目的、データサイエンスとの違い、メリット、作業フロー、データ分析でできること、データ分析で役立つツールと思考法を、5分で読めるコンパクトな内容で紹介。最後に、次の一歩を踏み出すための参考情報もまとめる。 - データ活用担当者の約7割が感じる「分析疲弊」とは? ウイングアーク1st調査
ウイングアーク1stは、DX人材とデータ活用に関する実態調査の結果を発表した。社内の非専門家がデータの活用や分析を実施している企業が約半数だった。 - 「従業員個人の積極性」が重要なのに、約4割の企業が「データ活用に関する教育、資格制度がない」
ガートナージャパンは、日本企業のデータ活用の取り組みに関する調査結果を発表した。日本企業のほとんどがデータ活用で全社的な成果を得るまでに至っておらず、同社は「単なる人材不足以上にスキルの適切な配置と役割の定義を考える必要がある」としている。