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セキュリティスキルはポッドキャストで身に付けたGo AbekawaのGo Global!〜Julian Garthwaite(前)(1/3 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はセキュリティエンジニアのJulian Garthwaite(ジュリアン・ガースウェイト)さんにお話を伺う。ニュージーランドの自然豊かな場所で生まれ育った同氏の将来の夢は「弁護士か政治家になって自国に貢献すること」。そんなジュリアンさんが技術の道に進んだ理由とは。

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 国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。今回はセキュリティエンジニアのJulian Garthwaite(ジュリアン・ガースウェイト)さんにお話を伺った。ゲームが大好きで、幼いころから四角いディスプレイに夢を描いていた。そんなジュリアンさんに母は「一生コンピュータを使って過ごしたいと思ったら、技術を知らないと」と諭した……。

 聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。

子どものころからゲーム好き

阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) 生まれはどちらですか?

Julian Garthwaite(ジュリアン・ガースウェイト、以降ジュリアンさん) 1986年にニュージーランドで生まれました。スコットランドの人々が移り住んだといわれる場所で、私のようにひげ面で、髪が頭上でとんがっている風貌の人たちが多いです。とても寒くて乾燥していて、そこがいいところでもあリます。日本に来るまでずっとニュージーランドで育ちました。

ニュージーランドの地図

阿部川 ニュージーランドはどんな国ですか。

ジュリアンさん 民主主義がしっかりしていて、政府が将来のことをよく考えています。500万の人々が日本より大きな土地で羊と暮らしている平和な国です(笑)。とても美しい土地で、お年を召した方には良いと思います。若い方にはちょっと静か過ぎるかもしれませんが。

阿部川 ジュリアンさんはそういった自然の中で遊ぶ子どもでしたか。それとも静かに室内で遊ぶ子どもでしたか。

ジュリアンさん 多少内向的なところはありましたね。もちろん友達と学校で遊ぶことは楽しかったですが、それと同じくらい一人でゲームをすることも好きでした。どうやって四角いディスプレイの中に「思い」を実現させるのか、それが最大の興味でした。ビデオゲームが私のキャリアの扉を開けてくれたと思っています。コンピュータそのものやITの面白さ、セキュリティという考えなどもここで知りました。まだ子どもでしたが、ゲームで進路は決まったようなものでした。

画像
幼少期のジュリアンさん。キュート!

阿部川 最初のコンピュータは何だったか覚えていますか。

ジュリアンさん ゲームマシンでいえば「Sega Master System II」です。「スーパーワンダーボーイ」や「バブルボブル」が好きでした。PCという意味であれば、名前ははっきり覚えていませんが、7〜8歳ごろに両親に買ってもらったものが最初です。フロッピーディスクを使う、DOS(Disk Operating System)ベースで動く、非常にスペックが低いものだったことを覚えています。

阿部川 その年齢でPCを持っているのは、ニュージーランドでは普通だったのですか。

ジュリアンさん そんなことはないと思います。「家族の誰かが仕事や勉強のためにたまたま持っていた」といった幸運なことがないと、普通はPCには触れられないと思います。うちもそういった幸運はなかったのですが、「勉強のためにPCが必要だ」とずっと両親にねだり続けて、自分だけのPCを買ってもらいました。もちろん実は勉強のためではなく、ゲームをするためです(笑)。

 買ってもらったPCでは、ゲームやプログラミングをやりました。そのうちプリンタも必要になり、買い足しました。個人的な意見ですが、ゲームはコンピュータやその考え方を普及させる、大きな原動力になると思っています。


編集中村
編集 中村

 このお話はとても共感できます。私の最初のコンピュータといえば高校で触った「ポケットコンピュータ」(ポケコン)で、ゲームのソースコードが載った本を買ってきて一つ一つ打ち込んだのが良い思い出です。他の人に見せたときに「ポケコンでこんなこともできるんだね」と言われ、なんだかうれしくなってしばらくプログラミングばかりしていたことを思い出します。


阿部川 当時、エンジニアやコンピュータ関連の仕事をしたいと考えていましたか。

ジュリアンさん いいえ、全く(笑)。将来は弁護士か政治家になりたいと思っていました。ニュージーランドの政治家は「動いてから考える」といったタイプの人が多いのですが、それだけ祖国を発展させたいという思いが強く、素晴らしいことだと思っています。だから私も、今すぐということはありませんが、将来は政治家にもなりたいと思っています。

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