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【 Get-MgApplication 】コマンドレット――Microsoft Entra ID(旧Azure AD)に登録されたエンタープライズアプリケーションの一覧を参照するWindows PowerShell基本Tips(87)

本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「Get-MgApplication」コマンドレットを解説します。

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 本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、「Microsoft Entra ID」(旧称:Microsoft Azure Active Directory)に登録されたエンタープライズアプリケーションの一覧を参照する「Get-MgApplication」コマンドレットです。

Get-MgApplicationコマンドレットとは?

 「Get-MgApplication」は、PowerShellを利用してMicrosoft Entra IDに登録されたエンタープライズアプリケーションの一覧を参照するためのコマンドレットです。登録されたエンタープライズアプリケーションの設定を確認するだけでなく、設定を変更する目的で事前に登録されたアプリ情報を参照する必要があるときにも役立ちます。

 なお、Get-MgApplicationコマンドレットは、本連載第45回で解説した「Connect-MgGraph」コマンドレットで「Connect-MgGraph -Scopes "Application.ReadWrite.All"」と実行して、Microsoft Entra IDへの接続とアクセス許可を与えておくことが前提条件になります。

Get-MgApplicationコマンドレットの書式

Get-MgApplication [オプション]


Get-MgApplicationコマンドレットの主なオプション

オプション 意味
-ConsistencyLevel ConsistencyLevelヘッダを定義し、Advanced Queryの有効化を設定する。省略可能
-Count Get-MgApplicationコマンドレットが返した値を変数として設定する。省略可能
-Search キーワード検索を行う。省略可能

Microsoft Entra IDに登録されたエンタープライズアプリケーションの一覧を参照する

 Get-MgApplicationコマンドレットをオプションを指定せずに実行すると、エンタープライズアプリケーションに登録されたアプリの一覧をシンプルに表示します(画面1)。

コマンドレット実行例

Get-MgApplication

画面1
画面1 Get-MgApplicationコマンドレットの実行で、アプリ一覧が「名前(DisplayName)」「アプリに割り当てられたID(Id)」「アプリケーションID(AppId)」などとともに表示された

特定の名前のエンタープライズアプリケーションを参照する

 Get-MgApplicationコマンドレットを「-Search」オプションを付けて実行することで、特定の名前を持つアプリだけを表示できます(画面2)。-Searchオプションは、「'"属性名:検索対象文字列"'」のように指定します。

 検索機能を利用する場合は、本連載第50回(【 Get-MgUser 】コマンドレット――Azure Active Directoryユーザーを参照する)でも登場した「Advanced Query」と呼ばれる機能を有効にする必要があるため、「-ConsistencyLevel」オプションと「-Count」オプションを併せて使用します。

コマンドレット実行例

Get-MgApplication -ConsistencyLevel eventual -Count appCount -Search '"DisplayName:Dropbox"'

画面2
画面2 -ConsistencyLevelオプションで「eventual」、-Countオプションで「userCount」を指定。この2つのオプションをセットで指定することでAdvanced Queryが利用できるようになり、-Searchオプションで検索できるようになる。ここでは「"DisplayName:Dropbox"」と記述して、「DisplayName属性に『Dropbox』の文字列が含まれるアプリ」という条件を指定している

筆者紹介

国井 傑(くにい すぐる)

株式会社エストディアン代表取締役。1997年からマイクロソフト認定トレーナーとして、Azure Active DirectoryやMicrosoft 365 Defenderなど、クラウドセキュリティを中心としたトレーニングを提供している。2007年からMicrosoft MVP for Enterprise Mobilityを連続して受賞。なお、テストで作成するユーザーアカウントには必ずサッカー選手の名前が登場するほどのサッカー好き。


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