AWS、手のひらによる生体認証サービス「Amazon One Enterprise」を発表 プレビュー版を提供開始:「99.9999%」の精度をうたう
Amazon Web Servicesは、手のひらを利用した生体認証サービス「Amazon One Enterprise」を発表した。
Amazon Web Services(AWS)は2023年11月28日(米国時間)、手のひらを用いた生体認証サービス「Amazon One Enterprise」を発表し、米国内でプレビュー版の提供を開始した。
Amazon One Enterpriseは、専用の生体認証デバイス「Amazon One」を使用して、手のひらを用いた生体認証を可能にするフルマネージドサービスだ。AWSによると、99.9999%の精度を達成しているという。
手のひらで生体認証、どう実現しているのか
AI(人工知能)やML(機械学習)技術を用いて、手のひらや静脈の画像に基づいて生成される署名を活用した生体認証を提供している。署名はユニークな数値ベクトルに基づいており、複製されたり、なりすましに使用されることはないとしている。
Amazon One Enterpriseは、ドアやゲートなどの物理空間の認証手段や、Webアプリケーションやシステムなどデジタルの認証手段としても利用可能だ。IT、セキュリティ担当者は、AWSマネジメントコンソールを使用してAmazon Oneデバイスのステータスを監視したり、ソフトウェアを更新/管理したり、ユーザーの登録/使用状況を分析したりできる。
バッジなどの物理認証は紛失、盗難のリスクがあり、パスワードなどのデジタル認証は忘れられたり、推測されたりするリスクがある。企業は現在、物理空間とデジタル空間で複数の認証方式を使い分けており、それらを複数管理するコストを課題に感じている。Amazon One Enterpriseを活用することで、従業員のフラストレーションは低下し、管理者にとってはバッジやIDの印刷、発行、管理コストの多くを削減できると、AWSは述べている。
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