エンジニアに「キャリア安全性」はあるのか:仕事が「つまんない」ままでいいの?(110)(1/3 ページ)
働き方が変わろうとしているいま、「将来も、きっと大丈夫だ」と思えていますか?
技術を売りにしている――つまり、いわゆる「手に職がある」エンジニアは、スキルを高め続けていけば「将来も、きっと大丈夫だ」という感覚を得やすい職業の一つかもしれません。
「私は、この会社で成長できる」「私は、エンジニアとしての市場価値がある」「他の人と比較しても、私はエンジニアとして自信がある」――このような「これからも、きっと大丈夫だ」という安心感があったら、将来を憂うことなく安心して(あるいは気にせずに)仕事ができそうです。
こういった、将来のキャリアに対する安心感のことを「キャリア安全性」といいます。
一方で、常日頃から「このままだと、エンジニアとして成長できないんじゃないか」「(実際に転職するかしないかはさておき)他の会社で通用しないんじゃないか」「他のエンジニアはあんなに活躍しているのに、それに比べて私は……」のように思いながら働いていたら、将来が不安です。
しかも、一昔前と比べて未来がどうなっていくのかよく分からないし、エンジニアとしてずっと活躍できる保証もない。不確実な環境の中で「安心して働き続ける」のは、実は難しいことなのかもしれません。
「これからも、きっと大丈夫だ」と思えるために必要なこと
僕はありがたいことに「まぁ、これからも何とかなるかも」と、比較的思えている方かもしれません。その理由は、大きく分けて3つあります。
1つ目は「収入源が複数あること」です。複業しているため、仮にどれか1つがコケても「最悪、ごはんは何とか食べられるだろう」……そんな気持ちがあります。
2つ目は「いろいろなことがそれなりにできること」です。例えば、プログラマー出身なのでITに関することはそこそこ得意です。また、いまこうして記事を書いているように、自分の考えを言葉にすることがそこそこできます。他にも「専門ではないが、それっぽくはできる」ことが幾つかあります。
3つ目は「人とのつながりがあること」です。ありがたいことに、いろいろな仕事に関わってきたら自然と人とのつながりが広がり、いろいろな分野のさまざまな方々と出会うことができました。
この3つをそれっぽい言葉にまとめると、「金融資本(お金)」「人的資本(スキル)」「社会資本(人とのつながり)」といえるかもしれません。
これらがあるからといって100%安心とはいえません。そして、この先も立ち止まることがあるかもしれません。それでも「何とかなるかもしれない……」そんな気持ちです。
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