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VMwareパートナーの混乱がまだ続いているのはなぜか【2024年3月】新VMwareがユーザーとパートナーに与える影響(2)(1/2 ページ)

もしかしたら、VMwareのパートナープログラムは根本的に変わってしまったのかもしれない。本記事では、Broadcomによる販売施策の変更が、リセラーやVMwareベースのクラウドサービス事業者に与えている影響を取り上げる。

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 BroadcomによるVMware製品群の新たな販売施策が大きな波紋を広げている。前回の記事では、新たなライセンスモデルや製品パッケージングがユーザーに与える影響を取り上げた。今回は、リセラーやVMwareベースのクラウドサービス事業者への影響を、取材に基づいて説明する。VMwareパートナープログラムは、根本的に変わってしまったのかもしれない。

リセラーの大規模な切り捨てはなかったが

 これまでVMwareが築いてきたパートナープログラムをBroadcomは破壊してしまうのではないか。こうした懸念を助長するようなニュースを、2023年12月下旬に米ITニュース媒体のCRNが報じた

 このニュースでは、「2024年2月5日をもってVMwareのパートナープログラムがBroadcomのプログラムに切り替わること」、そして「Broadcomのプログラムは招待制であること」を記した電子メールを、Broadcomがパートナーに送ったと伝えている。

 上の記事ではさらに、「年間50万ドル以上の売り上げがあるリセラーしか招待しないのではないか」という、あるパートナーのコメントを紹介した。

 このコメントが事実であれば、中小リセラーの切り捨てにつながる。いままでソフトウェア事業で大規模顧客に注力し、しかも直販を進めてきたBroadcomならやりかねない――。こうした懸念が広がるのは当然だ。

 結果としては、「中小リセラーの切り捨て」とはならなかったようだ。日本のリセラーには、2024年2月1日に新パートナープログラムへの招待メールが一斉に送られた。一度しか販売したことがないなど、活動レベルが低いリセラー以外は移行の対象になったという。とはいえ、2月5日に切り替えということを知っていたリセラーは、直前の2月1日までメールが送られてこなかったためにやきもきしていたことだろう。

 また、新契約の締結期限は2024年4月末になっており、それまでは(基本的に)旧契約の下で販売ができる。これで、新契約のレビューが間に合わないという懸念もとりあえず解消された。

 だが、リセラーは2024年3月下旬現在もBroadcomに振り回され続けている。販売の対象や方法に関する重要な情報で不明な点が残されていたり、突如として変更が通知されたりしているからだ。本記事で取り上げるポイントについても確定事項と言えるものはなく、今後いつどのようにBroadcomが覆してくるかは分からない。

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