「環境変化に合わせて進化するシステム」を支える、不動産仲介企業情シスの矜持：システムの話の前にすべきこと（2/3 ページ）

全国規模で不動産を売買するランドネット。それを可能にしているのは、環境変化に合わせて積極的に進めてきたDXだ。現場から「よく変わる」と言われる情報システムはいかに開発されているのか？　そこには、現場とシステム担当者との「信頼関係」があった。

[竹内義晴（特定非営利活動法人しごとのみらい），＠IT]

システム開発の面白さは「現場に寄り添う」こと

　ランドネットでは、近年、売り上げが前年比で25％ずつ伸びているという。2〜3年で倍になる計算だが、環境が変化することによって、システムを改変しなければならないケースも出てくる。従業員からは「うちのシステムはよく変わる」「何でこんなに変わるの？」といった声がよく聞こえてくるそうだ。

　近年は、新入社員やキャリア採用のメンバーには「変化すること」を前提に入社してもらっている。だが、旧来の従業員の中には「いままでこの方法でやってきたのだから、この業務フローが最適だ」と思っている人もいる。

　このような従業員への対応は、「関わり方にポイントがある」と開発7課課長 栗田智拓さんは言う。