生成AIを巡るルールをどう整備する? ラックがガバナンス策定サービスを提供開始:AI時代のリスク低減をサポート
ラックは2025年7月31日、企業のガバナンス施策を強化する支援サービスを拡充すると発表した。同社は「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進や生成AIの活用が進む中で複雑化するIT環境への対応を支援する」としている。
ラックは2025年7月31日、生成AI(人工知能)に関するルールやガイドラインの策定を支援するコンサルティングサービスを拡充したと発表した。生成AI利用に伴うリスクを低減し、安全なビジネス活用を目指すという。
生成AIを巡るルールをどう整備する?
生成AIをはじめ、IT活用は企業にとって競争力を左右する重要な経営資源となっている。IT活用によって業務効率化はもちろん、顧客対応やサービス開発などの迅速化も図れる。しかしラックによれば、開発工程の短縮や複雑化が進み、システム品質の低下や運用上のセキュリティ問題が増加しているという。
こうした背景から、ラックは「ITガバナンスの確保が喫緊の課題」と捉えており、サービス拡充によって、企業セキュリティリスクを低減し、安定したIT運用の実現を支援するのが狙いだ。
同社が拡充したサービスは「情報セキュリティ・情報システム標準策定支援サービス」と、「生成AI利用・開発ガイドライン策定支援サービス」の2つ。
生成AI利用・開発ガイドライン策定支援サービス
生成AI利用・開発ガイドライン策定支援サービスは、生成AI利用の主なリスクである情報漏えいやハルシネーション(幻覚)、著作権侵害への対処を支援するものだ。生成AIを巡るルール、つまり生成AIツールの利用方法やそれを踏まえたリスクを整理し、利用部門や開発部門に求められる管理策を示す。
情報セキュリティ・情報システム標準策定支援サービス
情報セキュリティ・情報システム標準策定支援サービスはその名の通り、情報セキュリティ標準とシステム開発標準、運用管理標準の策定を支援するものだ。「標準が整備されていない、あるいは更新が滞っている企業に対しても、実効性のあるルール作りを後押しする」と同社は説明している。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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