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理化学研究所、「富岳NEXT」設計・開発に富士通、NVIDIAとともに着手世界標準となる「AI-HPCプラットフォーム」に

科学技術にAIを活用して研究プロセスを加速させる「AI for Science」の推進を目指す。

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 理化学研究所(以下、理研)は2025年8月22日、スーパーコンピュータ「富岳」の新たなフラグシップシステム(開発コードネーム:「富岳NEXT」)の設計・開発を、富士通、NVIDIAとともに開始すると発表した。2025年度内に基本設計を終え、2026年度以降は詳細設計に移行する予定。2030年ごろの稼働を目指す。

 全体システムおよび計算ノード、CPUの基本設計は富士通が担当。CPUには富士通が開発中の汎用(はんよう)CPU「FUJITSU-MONAKA」を発展させた後継CPU、「FUJITSU-MONAKA-X」(仮称)を採用する。加速部にはNVIDIAのGPUを搭載。GPU(グラフィック処理装置)を加速部に採用するのは「日本のフラグシップシステムとしては初」だという。

「富岳」の5倍以上のハードウェア性能

 CPUとGPU間接続には新たな接続方式を検討する他、新たなメモリ技術も視野に入れて基本設計を行う。これにより「富岳」の5倍以上のハードウェア性能を目指す他、「富岳」の最大100倍程度のアプリケーションの高度化・高速化も狙う。

 日米共同で開発を進めることで、新たな世界標準となる「AI-HPCプラットフォーム」を確立。仮説の生成・検証、コード生成、物理実証の自動化など、科学技術にAIを活用して研究プロセスを加速させる「AI for Science」の推進を目指すという。理研は「世界的に訴求力のある国産技術を高度化し、情報産業や半導体技術における戦略的不可欠性を高めることで産業競争力の強化に貢献する」としている。

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