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ANAがネットワーク構築を「数カ月→数週間」に短縮 “システムごとに回線追加”からどう脱却した?事業拡大に伴うネットワーク複雑化をどう抑えるか

ネットワークの複雑化が課題となっていたANAは、個々のシステムに専用回線を用いる構成を見直し、数カ月かかっていたネットワークの構築期間を数週間に短縮したという。どのような仕組みに改めたのか。

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 約280機の航空機を保有し、200路線以上を運航する全日本空輸(以下、ANA)。予約や搭乗手続き、顧客とのコミュニケーション、運航管理などの航空サービスを支えるために、ANAはさまざまなシステムを構築・運用してきた。

 個々のシステムに専用回線を用いていたことから、新たなシステムを追加したり、既存のシステムを拡張したりする際には、回線や設備も追加する必要があった。そのためシステムに手を入れるたびにネットワーク構成が複雑になり、コストも増大していたという。

「数カ月→数週間」に構築期間を短縮 ANAはネットワークをどう変えた?

 今後の事業成長に必要なネットワークを維持しながら、複雑さやコストを抑えるために、ANAはネットワークのアーキテクチャを見直した。これによりネットワーク構築期間を大幅に短縮するといった成果を得たという。どのように実現したのか。

 ネットワークを刷新する上で、ANAが中核に据えたのが、複数のクラウドサービスへの接続を一元的に管理するクラウドネットワークハブだ。ANAはシステムの実現手段として複数のクラウドサービスを活用しており、ネットワークを見直す上でも、クラウドサービスへの接続を考慮する必要があった。

 クラウドネットワークハブの構築には、必要なネットワーク接続をオンデマンドで利用できる「Network as a Service」(NaaS)を用いた。具体的には、EquinixのNaaS「Equinix Fabric」を利用している(図)。

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図 ANAが構築したクラウドネットワークハブの概要(出典:エクイニクス・ジャパンのプレスリリース)《クリックで拡大》

ネットワーク構築期間を約80%短縮、TCOは5年間で30%削減を目指す

 ANAはクラウドネットワークハブによって、「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」「Google Cloud」など、複数のクラウドサービスを利用するためのネットワーク接続を一元的に管理できるようにした。追加の回線を物理的に敷設することなく、主要なクラウドサービスに安全かつオンデマンドで接続できるようになった。

 今回のネットワーク刷新によって、ANAはアプリケーションの開発・テストに必要なリソースを利用可能にするためのネットワーク構築期間を約80%短縮した。具体的には、従来は数カ月かかっていた構築期間を数週間に短縮したという。これによりアプリケーションテストの迅速化やビジネスの俊敏性向上につなげる。

 システムの追加や拡張のたびに回線や設備を用意する方式を改めることで、コスト面では5年間の総保有コスト(TCO)を30%削減することを目指す。クラウドサービスとの接続にプライベート接続を用いたり、ネットワークのポリシー管理を集中化したりすることで、セキュリティとコンプライアンスの確保も図る。

 ANAは今後、旅客サービスを支えるシステムのモダナイゼーション(最新化)を支えるネットワークとして、クラウドネットワークハブを活用する。高度な分析や業務の自動化、AI活用など、今後のIT活用に役立てる考えだ。Equinixの日本法人であるエクイニクス・ジャパンは2026年8月6日、本事例を発表した。

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