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ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の「5Gの速さ」に最大9倍の違い――通勤ラッシュ時に比較山手線全30駅のホームで実測

外出先からオンライン会議やクラウドサービスを利用する機会が増える中、モバイル通信の速度や安定性は、企業のIT部門にとっても無視できない要素だ。朝のラッシュ時間帯に山手線全30駅で5Gの通信速度を測定した調査から、キャリアによって大きな違いがあることが分かった。

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 外出先からオンライン会議に参加したり、クラウドサービスにアクセスしたりと、業務で「モバイル通信」を利用する場面は広がっている。業務で利用するとなれば、なおさらモバイル通信の速度や安定性を気にする人や組織は少なくないだろう。

 「5G」(第5世代移動通信システム)のサービスエリアは拡大しているが、「5G」と表示されていれば、いつでも同じように高速な通信が利用できるとは限らない。利用者が集中する場所や時間帯では通信速度が低下することがあるし、通信キャリアの違いによっても顕著な差が出ることがある。

 その違いが分かる調査結果を、ICT総研が2026年9月8日に公開した。NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアを対象に、山手線全30駅のホームで“朝のラッシュ時間帯”に通信速度を測定した。

「5Gが速いキャリア」は? モバイル4社を朝ラッシュ時に実測

 調査では、同じ山手線の駅、同じ朝のラッシュ時間帯という条件でも、利用するキャリアによって通信速度に大きな違いが見られた。最も速かった通信、最も遅かった通信はどのキャリアのものだったのか。

 ICT総研が公開した「2026年9月 朝ラッシュ時の山手線5G通信速度実測調査」の結果によれば、山手線全30駅における下り通信速度の平均が最も速かったのは、ソフトバンクだった。平均速度は184.7Mbps。

 2位はauの181.4Mbps、3位はNTTドコモの180.9Mbpsとなった。上位3キャリアは全て180Mbps台で、ほぼ横並びだった。

 一方、大きく差が開いたのが楽天モバイルだ。全30駅の平均は20.6Mbpsで、上位3キャリアの約9分の1にとどまった。


キャリア別の通信速度の比較。ソフトバンクが最も高速という結果に(提供:ICT総研)

 2025年6月の調査と比較すると、ソフトバンクが特に伸びた。156.7Mbpsから、今回は184.7Mbpsへと28Mbps向上した。同様に2025年6月の調査では、auは177.4Mbps、NTTドコモは174.5Mbps、ソフトバンクは156.7Mbps、楽天モバイルは18.5Mbpsだった。

 今回の調査での4キャリアを平均した下り通信速度は141.9Mbpsだった。2025年6月の調査では131.8Mbpsだったため、朝ラッシュ時間帯でも前年より約10Mbps向上している。

 ICT総研は平均速度が向上した要因として、基地局からコアネットワークまでを5G専用の設備で構成する「5G SA」(SA:Standalone)の対応エリアが拡大したことに加え、auの「au 5G Fast Lane」やソフトバンクの「Fast Access」といった通信優先制御サービスが普及したことなどを挙げている。

「5G+」を最も多くつかんだのはau

 今回の調査では、通常より高速・大容量な5G通信が可能な状態で端末に表示される「5G+」についても、測定時に表示された割合を調べている。

 全30駅で各3回、計90回測定した際の「5G+」表示率が最も高かったのはauで、95.6%だった。ソフトバンクが90.0%、NTTドコモが86.7%、楽天モバイルが73.3%で続いた。

同じ山手線でも「8倍」の速度差 速かった駅、遅かった駅は?

 通信速度の違いはキャリア間だけではない。駅による差も大きかった。

 4キャリアの下り通信速度を平均すると、最も速かったのは新大久保駅で286.1Mbpsだった。田町駅が268.4Mbps、目白駅が254.7Mbps、高輪ゲートウェイ駅が244.4Mbpsで続いた。

 一方、最も遅かった高田馬場駅は35.3Mbps。渋谷駅も40.4Mbps、日暮里駅も55.7Mbpsにとどまった。最速の新大久保駅と最も遅い高田馬場駅を比較すると、その差は約8倍に達する。


山手線の各駅ラッシュ時の平均通信速度(提供:ICT総研)

 同じ山手線で、同じ朝ラッシュ時間帯に測定しても、利用するキャリアや駅によって通信速度には大きな違いがあることが分かるが、今回の結果だけを基に「このキャリアなら常に速い」「この駅は常に遅い」と判断することはできない。モバイル通信の速度は、基地局の配置や利用する周波数、同じ基地局に接続する利用者の数などさまざまな条件によって変化するからだ。

 それでも、利用者が集中する朝ラッシュという条件で4キャリアを同時期に比較した今回の結果は、「5G」という同じ表示であっても、実際に利用できる通信速度がキャリアや場所によって大きく異なることを示す一例と言えそうだ。

 今回の調査期間は2026年9月1〜4日。午前7〜9時の朝ラッシュ時間帯に、各駅で下りと上りの通信速度をそれぞれ3回測定した。測定には「Google Pixel 10a」を使用。4キャリアとも5Gを優先する設定とし、NTTドコモ、au、ソフトバンクについては5G SAを利用できる状態で測定した。

 さらにauはau 5G Fast Lane、ソフトバンクはFast Accessを利用できる設定とした。

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