「Microsoft 365」を3万4000人が使う旭化成、「Teams」のチーム作成を“最大3営業日→即日”に 負担をどう軽減した?:月約7人日相当の運用工数を削減
コロナ禍には「Microsoft Teams」のチーム作成申請が月約1000件に急増し、担当者の負担が課題になっていた旭化成。定型作業をどう効率化し、運用工数の削減につなげたのか。
総合化学メーカーの旭化成は、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の一環として、2016年にMicrosoftの生産性アプリケーション群「Microsoft 365」を導入した。国内で約3万4000人がMicrosoft 365を利用中だ。Microsoft 365のコラボレーションツール「Microsoft Teams」(以下、Teams)については、同社は社内だけではなく、取引先など社外との共同作業にも活用している。
旭化成はTeamsの「チーム」(メンバー同士でチャットやファイル共有をするための単位)の作成について、担当者の数が限られていたことから、最大3営業日を要していた。2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の災禍(以下、コロナ禍)を受けて在宅勤務への移行が急速に進むと、チームの作成申請が急増。コロナ禍前は月100〜130件程度だった申請件数が、2020年4月には約1000件と約10倍に達する中、チーム作成の効率化が急務となった。
人手不足の影響は、ファイル共有・情報共有ツール「Microsoft SharePoint」(以下、SharePoint)の運用にも及んだ。SharePointの「サイト」(ファイルの共有や社内情報の掲載に使うWebサイト)について、不要なサイトを整理する棚卸しの頻度が、年1回にとどまっていたのだ。
Teamsのチーム作成を即日化、旭化成は何を変えた?
こうした中、旭化成はチーム作成とサイト棚卸しの仕組みを見直した。その結果、チーム作成を即日で完了できるようになり、運用負荷を軽減できた他、サイトの棚卸し頻度も年1回から最大で3カ月に1回へと高めたという。どのようにして実現したのか。
旭化成は2021年、Microsoft 365のガバナンス管理を自動化するAvePointのツール「AvePoint Cloud Governance」を導入した。チームやサイトの作成から承認、期限管理、削除に至るライフサイクル管理を自動化するためだ。
AvePoint Cloud Governanceを選定した背景には、AvePoint製品の利用実績がある。旭化成はMicrosoft 365を導入した2016年に、AvePointのクラウドデータバックアップシステム「AvePoint Cloud Backup」を採用し、2018年3月に本格運用を開始していた。旭化成はAvePoint製品について、特にユーザーインタフェース(UI)とサポート体制を評価しているという。
月約7人日の工数を削減、約2000サイトの棚卸しも効率化
旭化成はAvePoint Cloud Governanceを活用することで、従来最大3営業日を要していたチームの払い出しを即日で完了できるようにした。コロナ禍のように月約1000件のチーム作成申請があっても、迅速に対処できるようになったという。
チーム作成に伴う申請の確認や設定といった定型作業を自動化したことで、月約7人日相当の運用工数を削減した。担当者は新機能の導入検討など、付加価値の高い業務に時間を充てられるようになった。
サイトの棚卸しでは、年1回だった頻度を、旭化成社外のメンバーが存在するサイトで3カ月に1回、社内メンバーのみのサイトで6カ月に1回に高めた。約2000サイトを対象に所有者や利用状況を定期的に確認しており、機密情報を扱う同社のセキュリティレベルの向上にも寄与しているという。
旭化成は、Microsoftのローコード開発ツール「Power Platform」の社内利用の広がりを受けて、AvePointのテナント管理ツール「AvePoint EnPower」の導入を進めている。今後の利用拡大を見込むAIエージェントについても、AvePoint Cloud GovernanceとAvePoint EnPowerで管理工数を最小化したい考えだ。AvePointの日本法人であるAvePoint Japanが2026年10月1日、本事例を発表した。
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