Database Watch 10月版 Page 1/2
PostgreSQL 8.1は“速い”というもっぱらのウワサ
加山恵美
2005/10/18
涼しさが心地よい季節ですが、うっかり薄着してしまうと寒さを感じるようになってきました。SQL Server、PostgreSQL、MySQLは次期バージョンに向けて着々と開発が進められています。注目はPostgreSQL 8.1 ベータ2、ベンチマークではかなり良い結果が出ているようです。
■SQL Server 2005は最後のプレビュー版公開
いよいよ来月です。「Microsoft SQL Server 2005」は11月7日の米国サンフランシスコを皮切りに、世界各地で発表イベントが計画されています。日本では11月17日の東京から始まり、全国7カ所で「the Microsoft Conference 2005」と題したイベントを開催し、「Visual Studio 2005」「SQL Server 2005」「BizTalk Server 2006」の新製品発表会を行います。
- the Microsoft Conference 2005
東京会場:東京プリンスホテルパークタワー(2005年11月17日)
大阪会場:ハービスホール(ハービスOSAKA内)(2005年11月24日)
名古屋会場:ヒルトン名古屋(2005年11月29日)
広島会場:リーガロイヤルホテル広島(2005年12月1日)
札幌会場:札幌パークホテル(2005年12月6日)
福岡会場:エルガーラホール(2005年12月9日)
仙台会場:ホテルメトロポリタン仙台(2005年12月13日)
新バージョンの正式発表を目前に控え、マイクロソフトは最後のプレビュー版となる「SQL Server 2005 September CTP(Community Technology Preview)日本語版」を9月16日に発表しました。CTPはこれまでWebサイトからのダウンロードやDVDにて30万本以上配布され、また早期導入もあり、広い範囲でレビューが行われています。また同社のTechNetではSQL Server 2005に関してデータベースミラーリングや移行方法などの技術資料を豊富に公開しています。中にはWebcastを使う連載もあります。第一弾は「SQL Server 2005 パフォーマンス チューニング」で、その後続けて6回分が毎週水曜日に新しく登場します。
なお、プレビュー版の公開とともにSQL Server 2005の製品体系と価格も発表になりました(いずれもSelect A Level、販売推定小売価格)。
- Enterprise Edition(大規模システム向け)
プロセッサライセンス:290万8800円
サーバー ライセンス(25クライアント アクセス ライセンス追加した場合):152万7500円 - Standard Edition(中規模システム向け)
プロセッサライセンス:69万8000円
サーバー ライセンス(5クライアント アクセス ライセンスを追加した場合):20万6600円 - Workgroup Edition(小規模システム向け)
プロセッサ ライセンス:45万100円
サーバー ライセンス(5クライアント アクセス ライセンス付き):8万8700円
ただし前回も紹介しましたが、SQL Server 2005の発売前にSQL Server 2000をSA(Software Assurance)付きで購入するとSQL Server 2005のライセンスと、製品サポートを含めたサービスを取得することができてお得のようです。
■DB2 Developer Domain リニューアル
DB2の技術情報ポータル「DB2 Developer Domain」が見やすくリニューアルされ、RSS配信も始まりました。新着記事を発見するのに役立ちそうです。新連載として「DB2 UDBアクセスプラン速習」も始まりました。
このアクセスプランとは実行計画と訳されています。DB2を最適な状態で稼働させるためには欠かせない重要な機能です。実際にはDB2のSQLコンパイラやオプティマイザが統計情報を活用して最適なアクセスプランを作成するようになっています。この仕組みはとても奥深く、一朝一夕では理解できるものではありません。連載を追いながらじっくりとDB2の仕組みと性能について理解を深めてはいかがですか。
■AccessからOracleへの移行診断を無料で提供
マイクロソフトのデータベース管理ソフト「Access」からRDBMSへ乗り換えるときの選択肢が広がりそうです。オラクルはAccessからOracle Databaseへ移行を検討している顧客向けに、無償で移行手順を診断する移行アセスメントサービスを提供することになりました。このサービスでは、まず顧客が実際に使っているAccessのファイルまたはデータベース定義のみをオラクルに提出します。オラクルは同社の移行ツール「Oracle Migration Workbench」を用いて移行作業を検証し、もし問題があれば解決策を提案します。サービス完了までにかかる日数はファイル受領後およそ10営業日程度だそうです。幅広い顧客獲得にかけるオラクルの本気度がうかがえます。
前回も紹介しましたが、オラクルが技術や製品情報を紹介するセミナー「Oracle Grid Day」は11月1日開催です。
- Oracle Grid Day
日時:2005年11月1日
会場:東京・赤坂プリンスホテル
(次ページへ続く)
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1 ・SQL Server 2005は最後のプレビュー版公開 ・DB2 Developer Domain リニューアル ・AccessからOracleへの移行診断を無料で提供 |
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Page 2 ・PostgreSQLとMySQLも新バージョン準備中 ・まったりと座談会 |
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