実験 中古PC活用講座(後編) 5.Sambaの設定はswatから
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次にWindowsクライアントから共有フォルダをアクセス可能にするため、Sambaの設定を行う。Samba自体は、Vine Linuxをインストールする際にフル・インストールによって行われているので改めてインストールする必要はない。
[全体設定]画面 | |||||||||||||||
SambaはWebブラウザ経由でアクセスする「swat」からすべて設定できる。ヘルプを含め日本語化されていることもあり、特別な理由のない限りSambaの設定は、このツールを使って行った方が楽だ。 | |||||||||||||||
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■全体設定
まず、[全体設定]画面で、Sambaの動作モードとWindowsネットワークのワークグループ名およびセキュリティ・レベルを設定する。セキュリティ・レベルはもっとも緩い「share(共有)」を用いる。今回は、共有フォルダ/プリンタをパスワードで保護せずに運用するためだ。
[全体設定]画面 | ||||||||||||
ここでは「ゲスト アカウント」項目を変更する必要があることに注意していただきたい。デフォルトでは「smbguest」と設定されているが、Linux側にsmbguestアカウントが存在しないため、作成した共有フォルダにアクセスできない。Linux側にsmbguestアカウントを作成するか、ここで設定するように「ftp」など、コンソール経由でのログインが禁止されている既存アカウントを流用する。設定は[設定変更]ボタンを押すことで反映される。 | ||||||||||||
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■共有フォルダの作成
[共有設定]画面 | ||||||||||||||||||
ここでは共有フォルダを作成する。あらかじめLinuxのファイル・システム上に作成しておいた、/mnt.hde/prjディレクトリを共有ディレクトリ「prj」として、ネットワークから読み書きできるように設定する。なお画面サイズの都合上割愛しているが、以下の5.で設定する[ゲストのみ(guest only)]オプションは、[詳細表示]ボタンを押して設定画面を詳細表示に変更しないと表示されない。いったん有効(「Yes」を選択)すれば標準表示モードでも表示されるようになる。 | ||||||||||||||||||
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■共有プリンタの設定
続いてSamba経由でのプリント・アウトを有効化する。Vine Linux 2.1.5に付属するSambaでは、初期状態ですでに共有プリンタのエントリを備えている。このエントリはプリンタが「lp」として登録されていることを前提としている。そのため、「lp」以外の名前でプリンタを登録した場合は、デフォルト設定を変更するか、あらたにエントリを追加する必要がある。また、印刷時にユーザー名/パスワードを要求されないようにするには、[guest ok]オプションを有効にしなければならない。
本稿ではすでに「lp」としてプリンタを登録しているため、あらたにエントリを登録する必要はない。
[プリンタ]画面 | |||||||||
プリンタを共有する場合、この画面で設定を行う。[セキュリティオプション]の[guest ok]のみを設定すればよい。 | |||||||||
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■[設定表示]画面で設定を確認
ここまで設定を行ったら[設定表示]で設定内容を確認してみよう。設定ファイル(/etc/smb.conf)の内容が表示されるだけだが、よく見れば設定内容が正しいかどうか確認できるだろう。
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設定の結果生成された設定ファイル | |
設定ファイル(/etc/smb.conf)の内容は、[設定表示]メニューから確認できる。 |
INDEX | ||
[実験]中古PC活用講座 | ||
1.Vine Linux 2.1.5とSamba | ||
2.Vine Linux 2.1.5をインストールする | ||
3.cfdiskコマンドでパーティション作成 | ||
4.初期設定はLinuxconfで行う | ||
5.Sambaの設定はswatから | ||
6.動作を確認して簡易ファイル・サーバとして運用する | ||
「PC Insiderの実験」 |
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