シスコの社屋移転でRFIDタグ活用実験
RFIDを使って引越荷物をリアルタイムに追跡
岡田大助
@IT編集部
2007/4/27
シスコシステムズは25日、本社移転に際して引越荷物をRFIDで管理し、誰が、何を、どこへ運んだのかをリアルタイムで追跡する実証実験を行うと発表した。対象となる荷物は、アライアンス&テクノロジーラボ(A&Tラボ)の機材約400点。日本通運が協力する。
実験では、約600枚のRFIDタグが、A&Tラボのサーバやネットワーク機器本体、カートン、作業員に付与される。また、引越元の新宿三井ビル8階と引越先の東京ミッドタウン27階にゲート型RFIDリーダを設置し、誰が、どのカートンを持ってゲートを通過したのかをリアルタイムに蓄積する。
RFIDタグはEPCglobalの仕様に準拠したものを利用し、Cisco Application-Oriented Network(Cisco AON)上で処理される。シスコシステムズによれば、今回の社屋移転に当たりCisco AONの新たな処理ロジックを開発したという。Cisco AON上で処理された情報は、東京ミッドタウンに設置されるコントロールセンターにおいてリアルタイムに把握されるほか、インターネット経由でも閲覧できる。
日本通運では、輸送作業の高付加価値サービス化への取り組みとしてバーコードを利用した荷物管理を行ってきたが、荷物の「数」の管理しかできなかった。RFIDを利用することで、何がどこにいくつあるのかといった「モノ」の管理が可能となり、確実な配送を実現できるとしている。また、リアルタイムに追跡できることから、作業遅延などのトラブルに速やかな対応ができる。
シスコシステムズと日本通運では、今回の実証実験の結果を踏まえて、新しい移転ビジネスのビジネスモデルを探り、ユーザーに提供する予定だ。
■関連リンクシスコ、社屋移転に際し、日通と協力してRFIDを使った実証実験を実施
http://www.cisco.com/japanese/warp/public/3/jp/news/pr/2007/019.shtml
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