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SolarisのRBAC機能でsudoを置き換える たかはしもとのぶ |
ユーザーに一部のコマンドだけをroot権限(あるいはそのほかの特定のアカウントの権限)で実行させたいという場合に用いられる便利なフリーソフトにsudoがある。しかし、Solaris 8以降ではRBAC(Role Based Access Control)に含まれる機能で、ほぼ同様のことが実現できる。
Solaris 9の場合について、具体的な方法について説明する。なおRBACの全体像については、「Solarisのシステム管理(セキュリティサービス)」中の
17. 役割によるアクセス制御(概要)を参照してほしい。
18. 役割によるアクセス制御(手順)
19. 役割によるアクセス制御(参照)
以下、説明のため、/usr/bin/idをmonyoというアカウントに限り、uid=0/gid=0で実行する場合を例に取り、具体的な設定方法を示す。
(1)/etc/security/prof_attrに以下の行を追加
run-id:::Rights for running
id:help=dummy.html |
「run-id」は権利プロファイル名で、任意の文字列である。「Rights for running id」は任意の内容のコメントである。
(2)/etc/security/exec_attrに以下のようなエントリを追加
run-id:suser:cmd:::/usr/bin/id:uid=0;gid=0 |
「/usr/bin/id」は実行ファイルのパスである。
(3)/etc/user_attrで以下のように設定
monyo::::type=normal;profiles=run-id |
設定を行った後、以下のようにして実行する。
monyo$ pfsh -c /usr/bin/id |
pfshにの代わりにpfkshやpfcshの利用も可能だ。
なお単にidコマンドを実行すれば、次のようになるはずだ。
monyo$ /usr/bin/id |
上記の例では、設定ファイルを直接修正する方法を紹介したが、作業ミスを削減する意味では、smc(1)からのGUIによる設定や、smprofile(1M)やsmrole(1M)といったコマンドによる設定が推奨される。また、いくつかのアカウントに対して、いくつかのコマンドの実行権限を一括して変更したいといった場合は、ロール、もしくは権利プロファイルなどの活用も考えられる。
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Security Tips Index |
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。
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