〜Flashによるアプリケーションサービス情報を毎月お届け〜

こんなにある!
北米で話題のFlash動画アプリケーションサービス


須賀正明
ベンチャーキャピタリスト
2007/4/5


北米に比べて、UGCの受け入れがまだ少数派の日本

 

 一般消費者が負担するブロードバンドは世界でも指折りに安価な国、日本ですが、企業側からすると帯域のコストはまだまだ割高。サーバーとストレージを持ってUGCを受け入れようとするサイトは北米に比べるとまだ少数派ではないでしょうか?

 加えて、著作権の問題など企業イメージを著しく害するコンテンツへのリスクがあるので、先述のアグリゲーションタイプが多く見られます。また、動画の投稿機能は既存SNSサイトの一機能として追加されていることが多く、Yahoo Days、Ameba Vision、Mixiなどが動画コンテンツの共有機能を取り入れています。

YouTubeからコンテンツをアグリゲーション

 オンラインビデオをテレビのように視聴することを目指して2007年2月にオープンしたサイト。YouTubeにアップされている日本語の人気映像コンテンツを次から次へと連続再生してくれます。タグやチャンネルもなければ検索もなく、非常にシンプルな作り。

 逆にここまでシンプルになると受動的に見ていられるので楽です。開発元ははてな。近ごろVista用のウィジェットもリリースされました。著作権のあるコンテンツが違法にアップロードされているYouTubeからコンテンツをアグリゲーションしているので著作権に関して問題視する声も上がり、いろんな意味で今後目が離せないサイトです。

アッカ・ネットワークスの動画投稿型SNSサイト

 動画投稿型SNSサイト。アップロード帯域に制限はありませんが、動画1本につき10分という制限があります。YouTubeの既存コンテンツを引用することも可能です。

 アップロードした動画やYouTubeから引用した既存コンテンツにテロップや吹き出しを付けられる機能が特徴的です。ビデオをただ見るだけではなく、映像のフレームに直接コメントでき、共有できる仕組みは新鮮です。運営会社はアッカ・ネットワークス。

テキストデータ以外にも、画像、アニメーション、リンクなどが追加できるサービス

 YouTubeの動画コンテンツに書き込みができるサイト。書き込みのタイミングや位置などを指定できるほか、テキストデータ以外にも、画像、アニメーション、リンクなどを動画の上にオーバーレイして追加することができるサービスを提供しています。運営会社はエビリー。

NTTが運営する動画共有サイト

 NTTが運営する動画共有サイト。YouTubeスタイルで誰でも無料で利用することができます。アップロードされたコンテンツは人間による目視で検閲が行われ公開される仕組みです。人海戦術とは頭が下がります。

 朝日新聞などにオフィシャルコンテンツも提供してます。アップロードできるファイルのサイズは100MBまで。アップロードの回数、帯域の制限はありません。

携帯電話からも動画コンテンツの投稿ができる

 フジテレビが運営するYouTube型動画投稿サイト。テレビ局のスタッフによる厳しい著作権管理体制で、YouTubeのような違法コンテンツの温床にはならない、というのが売りのようです。

 いまのところスタッフによる目視で違法コンテンツのチェックを行っているのでアップロード完了からサイトに公開されるまでには時間がかかっているようです。日本のサイトらしく携帯電話からも動画コンテンツの投稿ができるようになっています。

 以上、連載第1回目の今回はビデオアプリケーションサービスにスポットを当ててご紹介しました。今後もさまざまなFlashによるアプリケーションサービスを紹介していく予定です。



5/5  

 INDEX
こんなにある!北米で話題のビデオアグリゲーション・編集サイト
  Page1<オンラインビデオサイトの3タイプとは?>
  Page2<UGC的ビデオ共有サイト(第1世代)>
  Page3<アグリゲーションサイト(第2世代)>
  Page4<ビデオ制作編集サイト(第3世代)>
Page5<北米に比べて、UGCの受け入れがまだ少数派の日本>




古くて新しいAjaxの真実を見極める
「Webインターフェイスの新しい手法」「画期的なWebアプリケーションの仕組み」であるとして開発者たちの人気を集めるAjaxとは何なのか、その真実を見極めてみよう
最終更新 2005/8/2


HTML5 + UX フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

注目のテーマ

HTML5+UX 記事ランキング

本日 月間