運用Windows 2000 Service Pack 1日本語版がついに登場2.Service Pack 1の入手方法デジタルアドバンテージ |
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先に述べたように、SP1を入手するには、Webページからダウンロードするか、SP1のCD-ROMを入手する必要がある。SP1のCD-ROMは、マイクロソフトのアップデート サービス事務局から実費(送料込みで1050円)を払って入手するか、Windows 2000関係の雑誌に付録として提供される予定なので、それらの雑誌を入手すればよい。そのほか、TechNetやMSDNなどの配布CD-ROMとしても提供される予定である。
SP1に関するドキュメントは、CD-ROM内に「Microsoft Windows 2000 Service Pack インストールと導入ガイド」(Webからもダウンロード可能)と、「Microsoft Windows 2000 Guide to Unattended Setup(無人セットアップ ガイド。英文)」が含まれている。
なお、CD-ROMには、PC/AT互換機アーキテクチャ用のSP1と、NECのPC9800シリーズ用のSP1の両方が収録されている。
SP1 CD-ROMをドライブに挿入すると自動実行で表示されるページ | |||
SP1のCD-ROMをドライブに挿入すると、自動実行でSP1 CD-ROMのトップ ページが表示される。ここには、SP1に関するドキュメントやWebサイトへのリンクなどが記述されている。 | |||
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SP1に必要なディスク量
SP1をインストールする場合、最大500Mbytes弱のディスク領域が必要となる。その内訳は、
- インストール時の作業領域用(ファイル展開用領域)
- SP1をアンインスールするために、オリジナル ファイルを保存しておく領域
- SP1を自動的に適用するために、あらかじめディスク上へコピーしておくための領域
インストール方法にもよるが、1.の一時作業領域とは、SP1のインストール作業時にのみ必要な領域のことである。後述するが、SP1の配布形態には、1つの.EXEファイルにすべてをまとめた形式と、それを展開した形式の2通りがある。1つにまとめられている場合は、最初にそれを展開してから作業を始めるので、一時的にではあるが、約150Mbyte程度ほど余分に領域が必要となる。これに対しあらかじめ展開された形式を使う場合はそれが不要なので、30Mbytes程度でよい。なお、Webからダウンロードしながらインストールする場合は、そのダウンロード用ファイルのための領域(90Mbytes弱)も必要になるが、CD-ROMから直接インストールしたり、ファイル サーバ上に置いたSP1の実行ファイルを直接起動する場合は、そのような領域は不要なので、30Mbytes程度ですむ。
2.のアンインストール用ファイルの保存領域は、SP1のアンインストールを後で行うつもりがなければもちろん不要であるが(インストール時に選択可能)、先に述べたような危険性があるので、これはあまりすすめられない。必ずアンインストール用のファイルは保存しておくべきだろう。このサイズは、Windows 2000 Professionalで100Mbytes弱、Windows 2000 Server/Advanced Serverで200Mbytes弱程度である。
3.の領域は、SP1の再適用作業を不要にするために、あらかじめディスク上へコピーしておくために使われる。ここにはSP1の全ファイルが含まれるので、120Mbytes程度の領域が必要である。
Service Pack 1における修正項目
以下にService Pack 1における修正項目(抜粋)を挙げておく。これはKnowledge Base(サポート技術情報)の「Windows 2000 Service Pack 1 修正一覧:J054961、J054962、J054963」からの抜粋であるが、これだけでも総数はすでに300件近くある。さらに実際にはこのほかにも、Knowledge Baseに掲載されていないような細かいバグフィックスなどもあるので、最終的な変更・修正点は300項目を超えている。 これらの症状について、なにか思い当たるようなところがあれば、SP1の導入を検討したほうがよいかもしれない。
基本システム(64件) | |
JP262388 | Linux RPC クライアントからサービス拒否攻撃を実行できる可能性がある |
JP258541 | 解放されたファイル ハンドルを再利用するときの "Stop 0xA" |
JP255674 | レジストリ キーへの書き込みアクセス権がないと Drwtsn32 が動作しない |
JP250998 | FOR /F オプションが記述された大きなバッチ ファイルの実行時に Cmd.exe でアクセス違反が発生する |
ディレクトリ サービス(28件) | |
JP253644 | グローバル カタログ サーバーへの入力方向の複製がデータベース エラーのため機能しない |
JP258019 | エントリの競合下で動的更新を行うと DNS Server 問題が発生する |
J055182 | [NT] マルチホームのサーバーで DNS が返信された最後の否定応答をキャッシュする |
J055167 | [NT] IPconfig を使用し Services.exe でワトソン博士のエラーメッセージが発生 |
IIS/COM+(38件) | |
JP262385 | [XADM] Exchange 2000 の高負荷条件下における Ole32.dll のアクセス違反 |
JP261116 | ASP が QUERY_STRING を誤ってデコードし、メタベースのパス情報を公開することがある |
JP260305 | Windows 2000 で COMTI Explicit Security Callback 機能が動作しない |
JP255483 | 表を含む Word 文書で単語が正しく区切られない |
メール(5件) | |
JP262327 | Simple Mail Transfer Protocol サービスが予期せず停止する |
Q262685 | XADM: SMTP Causes Messages to Loop When You Move a Mailbox |
Q257217 | SMTP Service Stops Unexpectedly or Does Not Relay Correctly |
J055046 | [NT] CExpire::GetExpireBlockProperties メモリ/クリティカルセクションのリーク |
管理ツール(4件) | |
J055183 | [NT] パフォーマンス モニタ カウンタが正しく表示されない |
J055136 | [NT] セカンダリ言語使用の場合システムモニタのカウンタ名が正しく表示されない |
J055135 | [NT] SMTP コンシューマーが重要な電子メール通知メッセージを送らない |
J055077 | [NT] Win 2000 多国語版でパフォーマンスカウンタが正しく表示されない |
MDAC/データ アクセス(7件) | |
Q267307 | INFO: MDAC 2.5 Service Pack 1 Is Included With Windows 2000 SP1 |
Q257953 | Rowset Cannot Be Loaded Because the Stream Is Invalid Error Occurs When You Marshal an Array of Recordsets |
Q254795 | XADM: Collaboration Data Objects for Windows 2000 Stop Responding While Sending or Posting by Using Port |
Q254669 | ODBC Connection Leak with DAO 3.6 |
MSMQ(11件) | |
Q254295 | FIX: Problems Encountered by the MSMQ Migration Tool |
Q254294 | FIX: MSMQ Logger Error Processing Causes Log Data Loss at Hardware Failures |
Q254293 | FIX: MSMQ Counters Cause Access Violation in Wbemtest |
Q254292 | FIX: MSMQ Client Always Broadcasts To Find a Server at Initialization |
ネットワーク(46件) | |
JP262376 | アップグレード後、コンピュータ名が Windows2000 のドメイン名と一致しない |
J055181 | [NT] 無限エラーメッセージループが Join\Leave 呼び出しをブロックする |
J055151 | [NT] Win 2000 TCP が Web Polygraph"msl_test"テストに合格しない |
J055153 | [NT] WINS サービスが停止、開始されずイベント ID4319、4165 が記録される |
印刷(10件) | |
JP244938 | Power User としてログオンしているとき、ランゲージ モニタ ベースのプリンタドライバをインストールできない |
J055144 | [NT] SNMP プリンタが応答しない場合 Tcpmon がデットロック状態になる |
J055061 | [NT] プリントサーバーの "Stop 0xC2 BAD_POOL_CALLER"エラーメッセージ |
J055121 | [NT] Windows 2000 のプリント スプーラでアクセス違反 |
セキュリティ(20件) | |
J055161 | [NT] エラーメッセージ:メモリが "read" になることはできませんでした。 |
J055127 | [NT] セキュリティで保護されたチャンネルをリセットすると Nltest が失敗する |
J055069 | [NT] Netscape ユーザーが 128 ビットの証明書で Web ページにアクセスできない |
J053999 | [NT] 高度暗号化パックが Windows 2000 秘密キーを保護しない |
セットアップ(7件) | |
J055130 | [NT] ロシア語版 Win NT 4.0 の Win 2000 へのアップグレード時の問題 |
J055117 | [NT] ハンガリー語を使用するとセットアップ時に 3 つのファイルがコピーされない |
J055052 | [NT] サードパーティー製ドライバのアンインストール後に再インストールするとエラー発生 |
J054603 | [NT] セットアップ中ハード ディスクのサイズが誤って報告される |
シェル(4件) | |
J055196 | [NT]エクスプローラを使用してファイルやフォルダを検索するとエラーメッセージが表示 |
J055187 | [NT] IE 5.5 のインストール後[アプリケーションの追加と削除] 機能しない |
J052302 | [NT] Word/Excel ファイルを HTML 形式に保存するとファイルが破損する |
Q262826 | Creating a File by Using a Common Dialog Box Can Overwrite Another Recent File |
その他(18件) | |
JP262081 | アラビア語の文字を正しく並べ替えられない |
J055185 | [NT] 制限付きサイトに対し既定でアクティブスクリプトが有効になっている |
J055162 | [NT] Windows 2000 が発音区別符号文字を正しく表示しない |
J055145 | [NT] ターミナルサービスのクエリセッションで拡張文字が正しく表示されない |
Service Pack 1の修正項目(抜粋) | |
日本語版Service Pack 1の修正項目一覧からの抜粋。全リストについては、Knowledge Baseの「J054961 [NT]Windows 2000 Service Pack 1 修正一覧 (1/3)」、「J054962 [NT]Windows 2000 Service Pack 1 修正一覧 (2/3)」、「J054963 [NT]Windows 2000 Service Pack 1 修正一覧 (3/3)」を参照のこと。すべてが日本語化されているわけではなく、一部英語版のKnowledge Baseへのリンクも含まれている。 |
関連リンク | |
マイクロソフト
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Windows 2000 Service Pack 1ダウンロード ページ |
マイクロソフト
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TechNet |
マイクロソフト
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MSDN |
米Microsoft
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英語版Windows 2000 SP1における修正項目(サマリー) |
マイクロソフト
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Windows 2000 Service Pack 1 修正一覧:J054961、J054962、J054963 |
INDEX | ||
[運用]Windows 2000 Service Pack 1日本語版がついに登場 | ||
1.Windows 2000 Service Pack 1とは? | ||
2.Service Pack 1の入手方法 | ||
3.SP1のインストール(1) | ||
4.SP1のインストール(2) | ||
5.SP1適用後のシステム | ||
更新履歴 |
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運用 |
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