[Tools & Services] | |||||||||||||
contigツールでファイルを個別にデフラグする
|
|||||||||||||
|
解説 |
デフラグ・ツールは、フラグメント化が進んだファイル・システムを整理し、ファイルを配置し直すことによって、ディスク・アクセスの効率化、高速化を助けるためのツールである。市販のツールもあるが、一般的には[スタート]メニューの[アクセサリ]−[システム ツール]−[デフラグ]に登録されているコマンドを利用しているユーザーも少なくないだろう。[最適化]ボタンをクリックするだけで、ユーザーはほとんど何もしなくても、後は自動的にデフラグ作業を行ってくれる。
だがこのツールでは、常にディスク全体をデフラグしようとする(指定されたディスク上の全ファイルがデフラグの対象になる)。そのため、一度作業を始めると、非常に時間がかかるという問題点がある。最近ではシステムに装着されているディスク・サイズも大きく、作業終了までに数時間もかかる可能性がある。デフラグしたいファイルが少ない場合はこれでは効率が悪い。
このような場合は、ファイルを指定してデフラグできると便利である。市販ツールではこのような機能を備えたものもあるが、Windows標準のデフラグ・ツールでは、これはできない。そこで本TIPSでは、Windows Sysinternalsサイトで無償配布されている、ファイルを対象とするcontig.exeデフラグ・ツールを紹介する。
contig(contiguity=連続)は、コマンドライン上で動作する、ファイル専用のデフラグ・ツールである。ユーザーが指定したファイルのみをデフラグすることにより、必要なファイルだけをすばやくデフラグすることができる。Virtual PCやVirtual Serverなどの仮想ディスク・ファイルやデータベース・ファイルなど、サイズが大きくなりやすいファイルだけをデフラグすれば、あまり時間をかけずに、(よく使う)特定のファイルだけをデフラグできる。また、ディスク全体をデフラグしたけれども、その後またフラグメントが発生したような場合に、これを使って、特定のファイルだけをまたデフラグするとよい(全体をデフラグするよりも時間を節約できる)。
ただし、ほかのツールのように、最初に全体的な再配置計画を立てるわけではなく、現在の空き領域の中で工夫して(なるべく連続するように配置できる場所を探して)、フラグメントを解消しているようである(ほかのファイルをわざわざ別の場所へ退避させて、大きな空き領域を作成しているわけではない)。そのため、場合によってはデフラグメントを完全に解消できないこともある。必要ならば、フルにデフラグするツールと組み合わせて使うとよいだろう。
操作方法 |
contigツールの入手とインストール
contigツールはWindows Sysinternalsのサイトで配布されている。
このページ最後にあるリンクからZIPファイル(Contig.zip)をダウンロードし、ファイルを開く。原稿執筆時点では、Ver.1.54が配布されている。中にはEULA.TXT(ライセンス条項ファイル)とcontig.exeというバイナリ・ファイルが入っているだけである。contig.exeをどこか適当なフォルダ(%windir%など)へコピーするだけで、利用できる。
contigツールを使う
contigツールの使い方は簡単である。とりあえず引数なしで起動すると、使い方などのオプションが表示される。
D:\>contig ……引数なしで起動するとオプションが表示される |
このツールの機能は2通りある。1つは指定したファイルをデフラグすること、もう1つは新しいファイルを指定されたサイズで作成し、それをデフラグすることである。後者は、あらかじめファイル領域を確保するような用途のために利用するが、作成されるファイルの内容は0で初期化されるので、使い道は限られるかもしれない。
通常は、引数にファイル名(ワイルド・カードも指定可能)を指定して起動する。するとそのファイルがフラグメントしているかどうかを判断し、そうならばすぐにデフラグ作業を開始する。解析だけを行いたければ、-aオプションを忘れないようにしていただきたい。
D:\>dir bigdatafile.dat ……ファイルを確認してみる |
ファイルをデフラグするには、ファイル名を指定して起動するだけでよい。-vオプションを付けておくと、デフラグの進ちょく状況が表示される。そして最後にフラグメントの状況などが表示される。
D:\>contig -v bigdatafile.dat ……デフラグさせてみる |
この例では、フラグメント数は半分程度になったが、完全になくなったわけではない。もっと空き容量の多いディスク上ならばよい結果が得られたものと思われる。
この記事と関連性の高い別の記事
- Windows Vistaのデフラグの自動実行を無効化する(TIPS)
- JkDefragを使ってデフラグを行う(TIPS)
- ページ・ファイルを別ドライブに一時待避し、デフラグを効率よく行う方法(TIPS)
- ディスク・デフラグをスケジュール実行する(Windows XP編)(TIPS)
- 仮想ハードディスクのデフラグに注意(TIPS)
このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
「Windows TIPS」 |
- Azure Web Appsの中を「コンソール」や「シェル」でのぞいてみる (2017/7/27)
AzureのWeb Appsはどのような仕組みで動いているのか、オンプレミスのWindows OSと何が違うのか、などをちょっと探訪してみよう - Azure Storage ExplorerでStorageを手軽に操作する (2017/7/24)
エクスプローラのような感覚でAzure Storageにアクセスできる無償ツール「Azure Storage Explorer」。いざというときに使えるよう、事前にセットアップしておこう - Win 10でキーボード配列が誤認識された場合の対処 (2017/7/21)
キーボード配列が異なる言語に誤認識された場合の対処方法を紹介。英語キーボードが日本語配列として認識された場合などは、正しいキー配列に設定し直そう - Azure Web AppsでWordPressをインストールしてみる (2017/7/20)
これまでのIaaSに続き、Azureの大きな特徴といえるPaaSサービス、Azure App Serviceを試してみた! まずはWordPressをインストールしてみる
|
|