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WINSサーバをインストールする

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2010/03/19
対象OS
Windows Server 2003
Windows Server 2008
Windows Server 2008 R2
WINSサービスは、NBT環境における動的な名前解決を行うためのサービスである。
WINSサーバを導入しておくと、ネットワークを越えたNetBIOS名前解決が可能になる。
Windows Server 2008以降では「機能の追加」でインストールできる。

解説

 WINS(Windows Internet Name Service)は、NBT(NetBIOS over TCP/IP)環境において、NetBIOS名とIPアドレスのマッピングを管理するためのデータベース・サービスである。NetBIOS名からIPアドレスを求める場合(NetBIOS名前解決)、デフォルトではブロードキャストやLMHOSTSファイルを利用するが、WINSサーバで集中管理すれば、ネットワークを越えてNetBIOSの名前解決が可能になる。現在のWindows OSでは、NetBIOSが利用できなくてもほぼ問題ないが、古いWindows OSやアプリケーションではいまだにNetBIOS機能を利用している場合もある。ワークグループやホームネットワーク環境ならば特になくても困らないが、Active Directoryを導入している環境なら導入しておいてもよいだろう(実際にはWINSサーバがあると便利というよりは、名前解決で待たされるといった、不便な状態になりにくくなるという方が正しいだろう)。

 本TIPSでは、Windows Server 2003以降のサーバOSにおいて(WINSサービスをインストールできるのはサーバOSだけ)、WINSサーバをインストールする方法をまとめておく。

操作方法

Windows Server 2003の場合

 Windows Server 2003にWINSサーバをインストールするには、[管理ツール]の[サーバーの役割管理]ツールで[役割を追加または削除する]を実行するか、[管理ツール]の[サーバーの構成ウィザード]を起動する。そしてウィザードの「サーバーの役割」の画面では、「WINS サーバー」を選んでインストールを完了すればよい。

WINSサーバのインストール(Windows Server 2003)
サーバの構成ウィザードでWINSサーバを追加する。
これを選択する。
特にオプションはないので、ウィザードを最後まで進めるだけでインストール作業は完了する。

Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2の場合

 Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2にWINSサーバをインストールするには、[管理ツール]の[サーバー マネージャ]で[機能の追加]を実行する。そしてウィザードの機能の選択画面では、「WINS サーバー」を選んでインストールを完了させる。

WINSサーバのインストール(Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2)
機能の追加でWINSサーバを選択する。
これを選択する。

WINSサーバの管理

 WINSサーバの導入後は、WINSサーバ管理ツールを使って管理すればよい。具体的な管理方法についてはTIPS「WINSサーバ管理ツールの基本的な使い方」を参照していただきたいが、WINSサーバは導入しておくだけで、後は特に操作する必要はない、非常に扱いやすいサービスである。NetBIOS名の登録や削除などは自動的に行われるので、管理者が必要な操作としては、動作状態の確認や静的なレコードの登録ぐらいしかない。

 なおWINSサーバを導入する場合はDNSサーバなどと同じように、冗長性を確保するために2台以上のWINSサーバを用意しておくのがよい。そう負荷も高くないので、DNSサーバと同じサーバに追加導入しておけばよいだろう。そしてそれらのWINSサーバの間で複製を設定しておく。複製の設定方法についてはTIPS「WINSサーバの複製を設定する」を参照していただきたい。

DHCPオプションによるWINSサーバの指定

 DHCPサーバを利用するためには、ネットワークに参加している各クライアントのTCP/IPのプロパティ設定がWINSサーバを指している必要がある。TCP/IPで通信できないと、WINSサーバに対するNetBIOS名の照会や登録、削除などが行えない。

 とはいえ、各コンピュータのTCP/IPのプロパティを手動でセットするのは現実的ではない。ここはDHCPサービスを利用するべきである(逆に言うと、DHCPがないような環境ではWINSサーバを用意する意味はほとんどない)。

 TCP/IPのプロパティでWINSサーバを設定するには、DHCPサーバに対して、次のようなスコープ・オプションを追加する(DHCPのオプションについてはTIPS「Windows OSで有効なDHCPオプション」参照)。End of Article

DHCPにおけるWINSサーバの指定
DHCPのスコープ・オプションでWINSサーバへの指定を追加しておく。
DHCPのスコープ・オプションを選択する。
DHCPの44番のオプション(「WINS/NBNS サーバー」オプション)を追加する。
ここでは2台のWINSサーバ(DNSサーバと同じサーバを利用)を指定している。

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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。

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