Windows TIPS
[Office Master] |
Excelシートの表示状態を素早く切り替える
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Excelのビュー機能を利用すると、ワークシートの表示状態を記録しておいて、後で簡単に呼び出すことができる。 |
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ツール・バーにビューの切り替えボタンを用意すると、ビューを素早く切り替えることができる。 |
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複数のユーザーがExcelブックを共有している場合に、各個人用のビュー設定を登録しておくこともできる。 |
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ファイル・サーバ上でExcelファイルを共有していると、自分の都合のよいように表示シートを切り替えたり、フィルタの設定を適用したくなったりすることがある。だがせっかく自分の好みの状態に設定してファイルを保存しても、ほかのユーザーが更新すれば、それらの設定は失われてしまう。また自分しか利用しないExcelファイルであっても、その表示状態を複数パターン登録しておいて、簡単に呼び出せるようになっていると便利である。
Excelには「ユーザー設定のビュー」(以下、本稿では「ビュー」と呼ぶ)という機能がある。Excelワークシートの画面の表示状態や印刷設定、フィルタの設定などを、「ビュー」として名前を付けて保存しておくことができる。そしてまた、どんな表示状態や印刷設定であっても、あらかじめ登録しておいたビューを呼び出すことによって、元の状態を復元させることができる。
手順1―Excelファイルを開き、表示状態を設定する
Excelファイルのワークシートを開き、表示状態や印刷設定、フィルタ設定などを適宜設定する。ビュー保存時のオプションとして、印刷の設定や、非表示の行列およびフィルタ設定も保存することができるので、必要に応じてこれらの設定も行っておく。
手順2―ビューを保存する
[表示]メニューから[ユーザー設定のビュー]を選び、[追加]ボタンをクリックする。
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ビューの新規追加 |
ビューに名前を付けて保存しておくことにより、後で簡単に呼び出して、ビューの設定を適用することができる。 |
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ビューの名前を指定する。 |
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現在の印刷設定も保存するにはこれをチェックする。 |
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現在の非表示設定やフィルタ設定も保存するにはこれをチェックする。 |
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ここで、ビューとして保存するために適当な名前を付ける。後から参照したときに困らないよう、設定状態を端的に表す名前を付けるのがポイントだ。デフォルトでは[印刷の設定]と[非表示の行列およびフィルタの設定]が有効になっているので、必要に応じてこのチェックをオフにする。
なお、行/列の非表示化やフィルタ設定を多用すると、まったく設定を行っていない、最初の状態へ戻すのが困難になる可能性がある。まったく設定を行っていない初期状態をあらかじめ「標準」などとして保存しておくとよいだろう。
手順3―登録済みのビューを呼び出す
登録済みのビューを呼び出すには、ツール・バーから[表示]-[ユーザー設定のビュー]を選択すればよい。
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ビューの呼び出し |
登録されたビューを呼び出すには、[表示]メニューから[ユーザー設定のビュー]を選択する。 |
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登録されているビュー。デフォルトではビューは1つも定義されていない。「0.標準」は初期状態を保存したビュー。 |
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適用したいビューを選んで、[表示]ボタンをクリックする。 |
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すでに登録されているビューの一覧から選択し、[表示]ボタンをクリックすると、ビューの内容が画面上に復元される。
手順4―ツール・バーをカスタマイズして、ビューを簡単に呼び出せるようにする
ビューの切り替えを頻繁に行いたい場合には、ツール・バーにビューの呼び出し機能を組み込むと操作が簡単になる。
まずあらかじめビュー呼び出しの機能を追加したいツール・バーを表示させておく。ツール・バーの表示は[表示]-[ツールバー]を選択し、一覧の中から目的のツール・バーを選択すればよい。
続いて、[表示]-[ツールバー]-[ユーザー設定]メニューを起動して、[コマンド]タブを選択する。ウィンドウ左側の[分類]の一覧から「表示」を選択し、右側に表示された[コマンド]の一覧から[ユーザー設定のビュー]を選択する。
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ツール・バーのカスタマイズ |
ビューの選択機能をツール・バー上に用意すると、ビューの切り替えが簡単になる。 |
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[表示]メニューの[ツールバー]-[ユーザー設定]を選択し、[コマンド]タブを選択する。 |
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[分類]から[表示]を選択する。 |
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[コマンド]から[ユーザー設定のビュー]をドラッグし、このボタンを任意のツール・バー上へドロップする。 |
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後は、[ユーザー設定のビュー]のボタンを目的のツール・バー上へドラッグ&ドロップすればよい。以下は、[標準]ツール・バーに[ユーザー設定のビュー]を追加したところである。
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カスタマイズ前の[標準]ツール・バー(一部のみ表示) |
カスタマイズ前の[標準]ツール・バーの状態。この右端にビューのボタンをドロップする。 |
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ここにビュー機能のボタンをドラッグ&ドロップする。 |
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このツール・バーの右端に、先ほどのボタンをドロップする。
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カスタマイズ後の[標準]ツール・バー |
このボタンを使って、ビューを簡単に選択できるようになる。 |
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追加されたビュー機能のボタン。 |
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このようにすることで、次の画面のように、ビュー切り替えの操作性を格段に向上させることができる。
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ビューの切り替え機能を使う |
ビューを切り替えることにより、フィルタ設定などを素早く切り替えることができる。 |
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定義されているビューの一覧。 |
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- サンプル・ファイルのダウンロード
(注:今回のサンプル・ファイルview.xlsをダウンロードするには、上のリンクを右クリックして、view.xlsというファイル名で保存してください)
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