OfficeXPのXML度を探る
開発環境もXML対応へ |
Office XP Developerは、Office XPをプラットフォームにしてアプリケーションを開発するための統合開発環境だ。それゆえに開発者ではない、一般のOfficeユーザーはまず目にすることのない製品だと思われるが、ここでもXML対応が行われている。
■IntelliSenseがXML対応
Office XP DeveloperのXML対応は、「XMLソースビュー」と呼ばれるXML文書の編集機能だ。画面上のXML文書に対して、キーワードが色付けされて表示されたり、開始タグを入力すると自動的に終了タグが入力される、といった機能が備わっている。いわゆるIntelliSense機能がXML文書に対しても拡張されたと考えればいいだろう。
ヘルプなどを見るかぎり、入力途中でキーワードの候補がでてきたりするようなのだが、手元のベータ版で試した限りでは、そのような機能を見ることはできなかった(もちろん、製品版では実装されている可能性がある)。
とはいえ、開発者が直接、Office XPの統合開発環境上でXML文書を参照し、編集できるというのは、XMLの利用にとっては大きな前進だろう。
■Office XP:どれもすぐ使えるXML機能
さて、以上でOffice XPで備わっているXML機能について一通り解説してきた。Office XPのXML機能をあえてひとことでいうならば、各製品のインポート/エクスポート機能をXMLにも拡張した、と表現できるだろう。
記事中でも指摘したが、まだXML機能の詳細な技術情報がマイクロソフト自身から提供されていない点は気がかりだ(英語の資料もまだほとんどない)。この点は、すでに公開された記事を読んだマイクロソフトの担当者自身から、「現在努力中」である旨のご連絡をいただいた。今後に期待したい。
とはいえ、この記事の中でも、実際の動作を通してその挙動や情報のフォーマットの基本的な部分は押さえることができた。基本的(かつあまり業務に重大でない範囲)なXML文書の入出力ならば、いますぐにでも利用することができるだろう。
Index | |
Office XPのXML度を探る | |
Office XP各製品のXML機能概要 | |
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開発環境もXML対応へ IntelliSenseがXML対応 Office XP:どれもすぐ使えるXML機能 |
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