Windows 9x
【ウィンドウズ・キュウジュウ・エックス】
マイクロソフトが開発・販売したWindowsシリーズのOSのうち、16bitコアを含むものを総称する呼称。具体的には、Windows 95、Windows 98、Windows 98 SE(Second Edition)、Windows Me(Millennium Edition)を総称する。
初期のWindowsは、キャラクタベースの16bit OSであるMS-DOS上で動くマルチウィンドウ・システムとして16bitベースで開発された。その後CPUの32化に対応し、Windows 95では、OSの32bit対応がなされた。しかし主に互換性などの理由から、メモリ管理やタスク管理などカーネルの一部は32bit化されたものの、ウィンドウ管理などのユーザー・インターフェイス部分では、従来の16bitカーネルがそのまま残された。その後Windows 95は、Windows 98からWindows 98 SE、Windows Meとバージョンアップされるが、この16bitコアはずっと残されたままだった。
これらの16bitコアが残るWindows OSと並行して、マイクロソフトは、フル32bit対応のWindows NTを新規に開発した。このWindows NTは、当初発表されたWindows NT 3.1から、Windows NT 3.51、Windows NT 4.0、Windows 2000とバージョンアップされ、主にビジネス・ユーザーやハイエンド・ユーザーを中心に利用された。
このようにWindows OSは、一部に16bitコアを残すWindows 95系列のグループと、フル32bit対応のコアを含むWindows NT系列のグループの2つに区別することができる。このうち前者(16bitコアを含むグループ)のWindows OSを総称するのが「Windows 9x」である。
しかし2001年に発表されたWindows XP(開発コード名「Whistler」)では、パーソナル用途向けも含め、すべてのWindowsラインアップがフル32ビットOSのWindows NTコアに一本化され、16ビットコアは姿を消すこととなった。
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