日本HP、富士通、ともにLinux対応の強化を発表
2000/10/27
10月26日、日本ヒューレット・パッカード、富士通の2社がそれぞれLinux対応を強化していくことを明らかにした。偶然にもIDCJapanの“国内サーバOSのLinuxのシェアが8%弱へ急成長”という今年の見通し予測の発表と重なり、システムへのLinux本格利用の時代の到来を裏付けたと言えそうだ。
日本ヒューレット・パッカードでは、11月1日よりLinux関連の組織を3つ新設し、Linuxビジネス対応の強化を図る。目標として、同社のPCサーバ出荷台数の15%をLinuxシステム向けに販売していくとしている。新しい組織は、「Linux Competence Center」「Linux technical Center」「Linuxビジネス推進室」で、Linuxシステム構築をおこなうSIや企業ユーザーへの支援活動を行う。
同社のこれまでのLinuxへの取り組みは、IA-64へLinuxを対応させるTrillianプロジェクトの推進や、「オープン・ソース・デベロップメント・ラボ」の共同開設などがあるものの、積極的とは言えなかった。すでに7月に対応を済ませた「hp NetServer」に加え、今後、9月に発表したばかりのエンタープライズ・サーバ「hp9000 superdome」でも対応を進める。
一方、昨年3月よりLinuxへの取り組みを開始し「富士通Linuxセンター(FLC)」を開設(2000年1月)、9月25日に「Linux統括部」を新設した富士通では、新たに開発部を設け100名で展開していく。
具体的には、SI分野での積極的なLinuxの採用、オールインワン型インターネットサーバ、ミドルウェア製品での対応、ハードウェア対応製品の拡充などを行う。Linux対応予定の主力製品であるIAサーバ「PRIMERGY」では、2年間で1万5千システムの販売を目指す。
IBMをはじめ、ベンダー側からLinux本格対応の発表が相次いでいる。IDCでは、Linuxの成長要因の分析にユーザーからのプル型商談の増加を指摘しているが、ユーザーの高い要望に引っ張られた形でベンダーが対応を進めているのが現状、ということだろうか。
[関連リンク]
日本ヒューレット・パッカードの発表
富士通の発表
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