Grooveに対抗するMicrosoftのSharePoint
2000/11/17
(11/15/00, 4:47 p.m ET)By Barbara Darrow, TechWeb
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Microsoftは今週、一部の小規模企業をかなり神経質にさせそうな新機能を披露した。
このSharePointは、(Office 10とほぼ同時期の)来年前半の出荷が予定されており、簡単にワークグループのコラボレーションが行えるとしている。同製品の目標は、ディスカッションやチャット、そして平凡なファイル共有のようなグループ指向の機能の開発を用意にすることだ。
ただ、これがGroove NetworksやeRoom Technologyなどの企業にとって脅威となるかどうかは、Microsoftのだれが話を進めているのかによるだろう。
Ray Ozzieを絶賛するGates氏
社長兼CEOのSteve Ballmer氏は、SharePointをアプリケーションではなくOSに搭載するシステムレベルの機能として見ている。これはコラボレイティブなファイル共有ソフトウェアがほかのコラボレイティブ・ソフトウェアと競合するのと同レベルで、Grooveとしか競合しないとBallmer氏は述べている。
だが、11月12日の夜にComdex Fall 2000でSharePointのデモを行ったOffice主任プロダクトマネジャーのTom Bailey氏をはじめ、このほかのMicrosoft社員によると、GrooveやeRoomだけでなく、Lotus QuickPlaceとも明らかに競合するという。eRoom Technology(元Instinctive Technology)は、ワークグループがドキュメントやファイルでコラボレイティブな作業を行えるようにしており、すでにFord Motor、KPMG、そしてPfizerといった著名なカスタマーを獲得している。
興味深いのは、Microsoftの会長兼チーフソフトウェアアーキテクトのBill Gates氏は数年前から、Grooveは革新的であると何度も繰り返し、Grooveの創業者であるRay Ozzie氏を優秀なプログラマーだとして賞賛しているとのことだ。ライバルを誉めないことで有名なGates氏だが、先月ニューヨークで開かれたGrooveのデビューパーティーに賛辞をビデオテープに録画して送ってまでいる。ところがMicrosoftは、Microsoft Exchange ServerをOzzie氏の最後の発明であるLotus Notesの有力な競合製品にすべく膨大な資金を投入して何度も試みを繰り返した。
Gates氏は12日に行ったComdexの基調講演で再度Grooveに言及したが、Grooveの基盤であるピア・ツー・ピアネットワーキングは非同期タスクを処理するには不十分だとした。Gates氏によると、それにはサーバが関与する必要があるとの理由だ。
料金体系以外はパッとしないOffice 10
そのほかに、ComdexでMicrosoftは、2001年前半に出荷が予定されている最新のスィート製品であるOffice 10の第2ベータ版を発表した。同スイートは、導入コストを抑えたい人々を対象に、初のサブスクリプション・プランでの料金体系を用意する。年間サブスクリプションだと、1年分の全製品のアップグレードとパッチが含まれる。プロダクトマネジャーのLisa Gurry氏は、「このプランによって、1年間固定の低導入コストで同スィートを導入できるようになる」と利便性を強調する。
この料金には年間の製品アップグレードすべてが含まれている。料金はまだ発表されていないが、現行のOffice 2000の標準エディションはアップグレード版が249ドルで販売されている。一方、Accessなどのアプリケーションが含まれるプロフェッショナルバージョンは、アップグレードが349ドルとなっている。このプランを利用するためには店舗でCDを購入することになる。ユーザーは利用期間終了の90日前に契約の更新を促される。また、同スイートは通常のパッケージが小売店で販売されるほか、ASPが提供するホスティングサービスとしてOffice Onlineからも販売される。
Office 10の重要な新機能としては、ユーザーがさらに簡単にドキュメントをフォーマットできるようになるタスクウインドウや、Hotmailの統合などがある。Office主任プロダクトマネジャーのTom Bailey氏は、「実際にコピーする前にそれを見ることができるようクリップボードを改良した」と語った。
タスクウインドウはユーザーの画面右側に表示される。新しいSmart Tagも、Officeの新旧の各機能を多数表示してくれるため、うまくいけば、ユーザーは同製品の20%以上多くの機能を利用できるようになる。これらの小さいアイコンは、ユーザーが作業を進め、実行したいアクションをポイントするとポップアップする。スプレッドシートの挿入が楽になり、面倒な手順を踏むことなく確実に正しいフォーマットが選択できるようになる。
その他の機能として、ソフトウェアがメッセージの受信者の名前をタイプ操作と同時に補完してくれるOutlookアドレスのオートコンプリートなどがある。この機能は、競合製品には何年も前から標準で搭載されていた。
Microsoftは現在90%以上のマーケットシェアを持つOfficeに関して興味深い状況にある。政府の反トラスト法を考慮した場合、ほぼ独占に近い状況を認めることは同社にとって得策とは言えない。そのためか、Microsoftの関係者は、CorelのWordPerfect OfficeやSun MicrosystemsのStarOfficeは、大きなマーケットシェアを持っていないものの強力なライバルだと語っている。また、Microsoftは、垂直アプリケーション製品をより汎用のソフトウェアへと拡大しようと試みるSAPなどの企業に対しても慎重に動向をうかがっているとBailey氏は述べた。
同社はOfficeをライセンスする法人カスタマー向けの同製品の価格を引き上げを行い、GartnerGroupから酷評されているが、同社ではその事実を否定している。「大企業向けの価格は下げており、新ツールであるOffice Designerなどの機能も追加している。特に開発ツールを利用できる組織にとってはOfficeの価格競争力は高いと考えている」(Bailey氏)
また、Microsoftは12日、.Net FrameworkとVisual Studio .Netの最初のベータ版も公開した。このツールセットは、クライアントデバイスに関係なく表示できるサイトをデザインするWebサイトのデベロッパーを支援するものとなっている。
[英文記事]
Microsoft
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