バイオ情報学研究向けの超並列コンピュータシステム、米Compaqら
2001/1/23
米Compaqとヒトゲノムの解読などで知られるCelera Genomics、米政府の研究機関であるSandia National Laboratoriesは、1月19日、バイオテクノロジー分野の研究・開発のためのシステム開発に関して契約を結んだ。
Compaqが発表した資料によると、3つの機関は協力して、ライフサイエンス関連のアプリケーションなど、生物学用に設計される次世代のソフトウェアとハードウェアのソリューション開発を目指すという。「(Celeraが)ゲノム分野の研究で要求する処理速度は今日のスーパーコンピューティング技術では追いつかない」とCeleraのJ. Craig Ventor社長は述べており、「アルゴリズムのサポート、アプリケーションの設計、システムのプラットフォームの開発の3分野で協力し合うことにより解決していく」とCompaqのHigh Performance Technical Computing部門Vice PresidentのBill Blake氏はコメントしている。
契約時に明らかにした計算速度の到達目標は1秒間100兆回(100TeraOPS)。1秒間1000兆回(1000TeraOPS)の実現も到達可能な範囲だとしている。
システムの構成としては広帯域、低遅延メッシュ型相互接続の環境で、CompaqのAlphaプロセッサ・サーバを並行に接続する。CompaqとSandia研究所はAlphaプロセッサベースのスーパーコンピュータシステムの開発を行う。2004年にはプロトタイプ完成を目指す。
米エネルギー省の複数の研究プログラムを抱えるSandia研究所では、現在、Alphaプロセッサを1600基搭載の「Cplant」という現存最速のLinuxベースのスーパーコンピュータを保持する。
システムは、ゲノム分野「Proteomics」と呼ばれる、細胞内のたんぱく質(protein)の研究に用いられる。CeleraとSandiaは、生物学分野での研究のアルゴリズムの構築、スループットから得られる膨大な量の実験データの分析に必要な視覚化技術の確立を目指す。
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米Celera
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