Webサーバ認証機能を追加するミドルウェアが日本HPから

2001/1/23 

 日本ヒューレット・パッカードは1月22日、Webアプリケーションでのユーザー認証を統合・管理する製品「IceWall SSO」の販売を発表した。同製品は日本HPが開発し、これまで同社のコンサルティング部門、HPコンサルティングを通して提供されてきた製品。パッケージとして一般に販売されるのは初めて。

 同製品は、Webの各アプリケーションのパスワードを統合して管理できるミドルウェア。既存のWebサーバにモジュールを追加せずに認証・認可機能を付加できるほか、シングル・サインオン(SSO)機能により、ユーザーはアプリケーション毎にユーザー認証手続きを行う必要がなくなる。

 製品はファイア・ウォールとWebサーバ・認証サーバの中間に設置し、ユーザーのさまざまな要求に対応して、認証を行い、必要なアプリケーションサーバへ振り分ける。開発面でのメリットとして、同製品が提供する、ユーザーID/パスワード入力・照合機能、アクセス制御やタイムアウト機能、SSLなどのセキュリティ機能を一括して提供するため、費用の削減/効率化につながるなどがある。また、BtoBなどで想定されるインターネットを介しての物品調達や決済など、外部サービスとのやりとりの際も、情報を継承できる。

 また、クライアント側へのアプリケーションの配布やWebサーバ側へのエージェントの配布を行わないため、管理の効率化も増すという。セキュリティとしては、逆プロキシ機能を持ち、トランザクションは128ビットの暗号に変換できる。また各社のPKI製品との統合も可能。

 同社コンプリメンタリプロダクト事業部ビジネス開発部通信システム担当の松弘道徳氏によれば、同製品は数年前の顧客とのプロジェクトで誕生した製品で、金融関係を中心に各社からの引き合いが強く、損保大手4社中3社が導入という実績を持つ。同社では、近年のBtoB対応の情報システム構築の盛りあがりを見込んで製品化に至った。

 代理店システムを持つ生保・損保代理店や流通営業店、金融系のインターネットシステム、ショッピングポータル、ASPサービスなどでの利用に最適としている。

 価格は400万円(1000ユーザー)〜。出荷は2001年3月上旬。2001年の5月中旬に発表される次期バージョンではiモード対応となる予定だ。

[関連リンク]
日本HPの発表記事
「IceWall SSO」の製品紹介

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