マイクロソフト、BizTalk Server発売へカウントダウン
2001/1/25
マイクロソフトは1月24日、BizTalk Server 2000日本語版(以下BizTalk Server)を3月23日に、Commerce Server 2000を3月9日に発売することを発表した。同社のEコマース戦略が大きく前進することになると同時に、同社にとって本格的にXMLを採用した最初の製品の市場投入でもある。
両製品とも、同社のサーバスイートであるMicrosoft .NET Enterprise Serversを構成する製品。すでにSQL Server 2000が昨年の10月に発売され、Exchange 2000 ServerとHost Integration Server 2000は昨年の11月に発売されている。2月にはInternet Scurity and Acceleration Server(略称ISA、Proxy Serverサーバの後継製品)の発売も予定されているため、3月にBizTalk Serverが登場することで、.NET Enterprise Serversの主要な製品がほぼ出揃う。
BizTalk Serverは、XML形式のデータ交換を企業間で実現する製品。いわゆるBtoBのエンジンとなるための機能を備える。大きく分けると、企業間のビジネスプロセスの定義や、社内のアプリケーションを統合する「BizTalkオーケストレーションサービス」と呼ばれる機能と、実際のデータ交換を実現する「BizTalkメセージングサービス」の2つの機能がある。BizTalkオーケストレーションサービスでさまざまな定義を行うことで、RosettaNetなどさまざまな業界標準のビジネスプロセスにも対応する。
同社でBizTlakを担当する、.NETエンタープライズサーバー製品部 Eコマースサーバーグループの深瀬正人氏によると、「いままでのBtoBシステムでは、ビジネスプロセスを変更しようとするとプログラムそのものの変更が要求されるようなケースがあった。BizTalk Serverならビジネスプロセスのロジックが分離されているため、ダイナミックなビジネスプロセスを迅速に構築できる」という。
BizTalk Serverは、.NET Enterprise Serverの他のサーバ群をプラットフォームとしてBtoBシステムを実現する。Windows 2000をサーバOSとし、ISAでセキュリティとパフォーマンスを確保。データ格納はSQL Serverが担当し、外部との実際の通信はExchange 2000 ServerやInternet Information Serverに任せる。同社製品マーケティング本部 本部長 瀬戸口靜美氏は、「エンタープライス“アジリティ(俊敏さ)”が必要だ。マイクロソフトがE-Infrastructureを提供したい」と、BizTalkをラインナップに加えた同社サーバ群の戦略を説く。
BizTalk Server 2000は、多くの企業と同時に連携することを想定した大規模向けのEnterprise Edition、中小規模を想定したStandard Edition、開発、評価、テスト用のDeveloper Editionがある。対応OSは、Windows 2000 Server、Windows 2000 Advanced Server、Windows 2000 Professional。また、SQL Server 2000もしくはSQL Server 7.0と、Visio 2000 Standard Edition(BizTalk Serverに含まれている)とInternet Exploere 5.0が必要となる。
価格(パッケージ) | |
Enterprise Edition | 459万5000円 |
Standard Edition | 91万9000円 |
Developer Edition | 9万1800円 |
(編集局 新野淳一)
[関連リンク]
マイクロソフトの発表資料(製品発表全体に関して)
マイクロソフトの発表資料(BizTalk
Server 2000)
マイクロソフトの発表資料(Commerce
Server 2000)
マイクロソフトの発表資料(Internet
Scurity and Acceleration Server)
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