セキュリティに特化したIP-VPNサービス、AT&T GNSより

2001/3/6

 AT&T グローバル・サービス(以下AT&T GNS)は3月5日、ブロードバンド接続に対応した企業向けVPN構築サービスの提供を開始することを発表した。

 同社が発表した新サービスの名称は「ユニバーサルVPN」。VPNは、NTTコミュニケーションズのMPLS(Multi Protocol Label Switching)技術を利用したIPベースのVPN。MPLSは、IPパケットのヘッダにIPアドレス体系を区別するラベルを付加して通信の高速化を図る技術。AT&T GNSでは、VPN構築に独自運用管理システム「GEMS」を付加して、包括的ソリューションとして提供する。同社はIBMの社内ネットワークのアウトソーシング先として発足した経緯をもち、「GEMS」はその際に培ったネットワーク回線・機器の監視、性能や使用率の測定などを行う運用管理を体系化したサービス。

 アクセス手段としては、通信速度64K〜6Mbit/sの専用線接続、0.5M〜135Mbit/sのATM(非同期転送モード)のほか、ADSL接続やCATV接続にも対応する。特にADSL網からの接続では、アッカネットワークスと提携し、最大速度がそれぞれ下り1.5Mbit/s、上り512Kbit/sでのVPNサービスの利用が実現するという。

 サービスの大きな特徴はセキュリティ面を強化した点。クライアントPCに独自ソフトウェアをインストールすることにより、エンド・ツー・エンドの暗号化データ通信、パーソナル・ファイアウォール構築が可能。また、ダイアルアップ接続のセキュアIPサービスと組み合わせれば、遠隔地からの利用の際にも安全性の高いユーザー認証が実現するという。

 サービスの提供開始は2001年5月末より。料金は、アクセスポイントまで15Km未満で通信速度64kbit/sの「タイプ2(24時間365日故障受付、故障修理対応)」で、月額3万4000円程度となるという。

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