インテルがノートPC向けPentium III-1GHzを発表
2001/3/20
インテルは3月19日、ノートPC向けプロセッサとしては最高クロック周波数になる「インテル SpeedStepテクノロジ対応 モバイル Pentium III プロセッサ 1GHz(以下、モバイルPentium III-1GHz)」および、「モバイルPentium III-900MHz」「モバイルCeleron-750MHz」の3製品を発表した。
インテルがデスクトップ向けに(数量限定での)Pentium III-1GHzの提供を開始したのが2000年3月9日。約1年の期間を経て、ノートPCでも1GHzの大台を達成したことになる。今回発表された1GHzプロセッサがターゲットとするのは、おもにデスクトップ代わりにもなるオール・イン・ワン型や携帯可能なA4薄型タイプのノートPCである。同社では、ノートPCを「オール・イン・ワン」「A4薄型ノート」「B5薄型軽量ノート」「サブノート」の4つのセグメントに分け、それぞれの用途に最適なプロセッサを提供していくとしている。「オール・イン・ワン」「A4薄型ノート」には高性能が期待できるPentium IIIやCeleronを、「B5薄型軽量ノート」「サブノート」には低消費電力を実現できる(超)低電圧版Pentium IIIやCeleronを、といった具合だ。今後の同社のモバイルプロセッサは、より高クロックを目指すものと低消費電力を目指すもので、二極化していくと思われる。また、今回のモバイルPentium III-1GHzは0.18μmプロセスで製造されたものだが、今年の中盤から後半にかけて0.13μmプロセスのプロセッサが登場することで、より高速(かつ低消費電力)動作が可能になるだろう。
Pentium III-1GHzの発表を行うインテル e-マーケティング本部 本部長 マイク・トレーナー氏 | 発表会場には、各社のPenium III-1GHz搭載マシンが展示されていた。3Dアクセラレーション搭載のビデオチップ+Pentium III-1GHzの組み合わせで、重量級の3Dベンチマークソフトも軽快に動作していた |
今回、製品の発表会の席上で、1990年に同社が32bitsプロセッサ「i386SL」を発表した際に上映したビデオ映像を流し、モバイルPCの進化について振り返る場面があった。当時のモバイル向けプロセッサであるi386SLは、20MHzの動作クロックで約85万のトランジスタを使用していた。i386SLを搭載した標準的なPCの構成は、8.5インチのLCDに40MBのHDD、8MBのメモリを搭載して約3.5kgの重量、価格は100万円ほどであった。それがいまでは、約2800万のトランジスタで構成された1GHzのプロセッサのほか、14〜15インチのLCD、数十GBクラスのHDD、128MB以上のメモリを搭載して約2.5kgの重量、価格は安いもので30万円以下のものが存在する。性能的には10〜1000倍もの向上が行われているにもかかわらず、構成部品は軽量化し、価格もどんどん安くなった。改めて技術の進歩に驚かされる。
●今回発表されたプロセッサのスペック | |||||||||||||||||||||||||||||||
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(編集局 鈴木淳也)
[関連リンク]
インテルの発表資料(モバイルPentium
III-1GHz)
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III-1GHz)
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デル、モバイルPentium
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