[速報]
マイクロソフトがWindowsXPベータ2の提供を開始

2001/4/28

Windows XPの位置付けと開発スケジュールについて説明する、マイクロソフト 製品マーケティング本部 Windows製品部 部長 御代茂樹氏

 マイクロソフトは4月27日、報道関係者向けにWindowsの次期バージョンにあたるWindows XPのテクニカルセミナーを開催、同製品の特徴についてデモストレーションを交え紹介した。4月24日より一部技術者向けに提供を開始されている「Windows XP 日本語版 ベータ2」の配布も行われている。ここでは、セミナーで紹介されたWindows XPのデモストレーション画像といくつかの最新情報について紹介しよう。なお、Windows XP 日本語版 ベータ2のより詳細な情報については、Windows 2000 Insiderを参照していただきたい。

 Windows XPは、Windows 2000 ProfessionalおよびWindows 9x/Meの後継にあたるWindowsの次期バージョン。その最大の目的は、Windows 9x/Meのカーネルに残されている16bitsコードを廃し、32bitsのネイティブ環境に完全に移行することだ。Windows XPの登場時には「Windows XP Professional」「Windows XP Home Edition」の2つのバージョンが用意され、従来までWindows 2000 Professionalを使用した企業ユーザーやパワーユーザー向けにはProfessionalを、Windows 9x/Meを使用していたコンシューマユーザー向けにはHome Editionを推奨していく。Home Editionでは、Professionalに比べいくつかの機能が制限されてはいるものの、Administratorの概念がなかったりセキュリティに関する設定が簡略化されているなど、コンシューマユーザー向けに面倒な概念を取り除き、操作性のアップを図られているのが特徴だ。

 Windows XPのおもな特徴としては、

  • ユーザー・インターフェイスの一新
  • Windows Product Activationの採用
  • リモートでPCをコントール可能な「リモートデスクトップ接続」
  • オーディオ/ビデオなどのデジタルデバイスの広範なサポート
  • Windows Media Player 8
  • インターネット接続向けのファイアウォール機能
  • ヘルプ機能やリモートメンテナンス機能の強化

などがあげられる。各機能については、下のデモストレーション画像を参照してほしい。

Windows XPのログオン画面。アイコンをクリックすると、ログオンが開始される Windows XPのスタートメニュー。IEやメーラなど、よく使われる重要なアイコンの表示場所は固定しておき、通常のアプリケーションについては最近使用した5つのみを表示する
マイ ドキュメントの内容は、カテゴリ(この場合は拡張子によるソート)ごとに整理されて表示される。これにより、大量にファイルがフォルダ内に存在していても目的のファイルが探しやすくなる Windows 9x/Me/2000型のクラシックメニューも健在。デスクトップのプロパティで簡単に切り替えられる
Windows XPの目玉機能の1つ「リモートデスクトップ操作」を利用するデモ。離れた場所にあるPCにログオンしているところ 「リモートデスクトップ操作」で離れた場所にあるPCを操作しているところ。画面はウィンドウ形式のものだが、もちろん全画面表示も可能である。操作対象のPCにはロックがかかり、操作できない状態になる
Wordで文書を作成中に「リモートデスクトップ操作」を中断した場合、その作業は操作対象のPCに引き継がれ、そのまま作業を続行することができる Windows Media Playerはバージョン8となったほか、オーディオ/ビデオへの対応が全般的に強化されている
DirectXアプリケーションによる、Windows XPとWindows Meとのパフォーマンス比較デモ。Windows XP上では画面に表示されている6つのアプリケーションが安定して動作しているが、Windows Meはフォアグラウンドのアプリケーション以外はぎこちない状態で動作する 企業ユーザー向けの機能として強化されているのが、ヘルプ機能だ。ユーザーはトラブルや疑問点を管理者にヘルプ機能で問い合わせることが可能である
「リモートアシスタント」機能のデモ。管理者はユーザーからの問い合わせを受け、「リモートデスクトップ操作」でトラブルシューティングすることも可能 Windows XPでは、OSの修復機能も強化されている。画面は、日付を指定してその日の状態へのリストアを実行しているところ

 テクニカルセミナーにおいては、製品開発スケジュールについても言及がなされた。今回のタイミングで提供が行われたのは、Windows XP ベータ2およびWhistler Server ベータ2(Windows XPのサーバ版。現在は開発コード名であり、正式名称は未定)だが、製品化候補版にあたるWindows XP RC1の提供開始は5月〜6月を予定しているという。その後、いくつかのアップデートを経て、2001年後半に正式出荷が行われる予定だ。また、Whistler Serverのリリース時期については未定だが、Windows XP(Professional/Home Edition)の出荷後ということになる。

[関連リンク]
マイクロソフトの発表資料

[関連記事]
新世代Windows、Windows XPを初体験(Windows 2000 Insider)
マイクロソフト、次期OSを「Windows XP」「Office XP」と命名(@ITNews)
Windows XP、Office XPに導入される不正コピー防止技術、Product Activationとは?(Windows 2000 Insider)

 

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)