バーン、製造業に焦点を絞って次期ERP製品群を展開

2001/7/18

杉山社長 日本NCR、日本HP、サイベースを経て現職に。「外資系企業の日本での成功は人にかかっている」と、社員の質とモラルの向上に務めているという。「日本固有の要件を本社にフィードバックしてはじめて日本法人をもつ意味がある」と独自の哲学を持つ
 バーン ジャパンは7月17日、日本国内において同社の新しいERP製品群「iBaan」の販売を開始することを発表した。

 発表の席で同社代表取締役社長 杉山隆弘氏は、同社の財務問題が完全に解消したことを強調した。「2000年に(業績が)後退したのは事実。だが、体制・製品・戦略の洗い直しを徹底して行い、再び成長体質に転換した」(杉山社長)。同社は英インベンシスによる買収以後、リストラなど経営体制の変革を図り、連続2四半期で黒字を達成しているという。来年にはイタリアでiBaan Worldを開催することも決定している。

 日本でも製造業にフォーカスをあて、販売のほか、インテグレーションサービスなどのソリューションビジネスにも力を入れる。2002年には売上額100億円を目指す。

 「iBaan」は、製造業向けのERP「iBaanERP」を核にした企業基幹業務アプリケーション・スィート。基幹業務システム向けのエンタープライズ・ソリューション、バリューチェーンでのBtoBコラボレーション、インフォメーション・ポータルの3つの製品群で構成される。バーンは、今年はエンタープライスおよびインテグレーション、来年はコラボレーションおよびポータルと2段階に分けて展開を図っていく。

 この日同社が発表したのは、SCMの「iBaanSCS」、CRMの「iBaanCRM」、EAIの「iBaan OpenWorld」の3製品。

 iBaanSCSは、プランナー、スケジューラ、納期・価格回答などの製品で構成される。なかでも、納期・価格回答機能を持つ「OrderPromising2.0」では、全社的生産計画に基づき、これまでの工場や支店レベルから、整合された納期・価格が一元的に回答できる営業系アプリケーション。ほとんどの製品は8月に販売を開始する。

 iBaanCRMは、同社が3年前に買収した米Aurum(オーラム)社の製品をリニューアルした製造業向けのCRM製品。SFA、自動見積もり、動的価格管理、キャンペーン計画・実施などの機能を持つ製品からなる。特に自動見積もり機能の「Configuration」は複雑な条件下での自動見積りが作成でき、他社製品にはあまり搭載されていない機能。すでにモトローラ、AT&Tなどの導入事例を持つ。12月に販売を開始する。

 OpenWorldはXMLベースのミドルウェア。基幹業務アプリケーションの統合を実現するEAIで、ブローカー、アダプタ、ゲートウェイなどの製品群で構成される。ビジネスオブジェクトを定義する独自オブジェクト定義体BOI(Business Object Interfaces)により、データはもとよりビジネスフローにも対応するアプリケーションレベルでの接続が実現するという。同社によれば、海外では、SAPやアリバなど他社製品との接続に成功しているという。販売開始は10月の予定。

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バーン ジャパン

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