Linuxベースのモバイル対応CRM、HPとドリーム・アーツ
2001/8/3
日本ヒューレット・パッカードとドリーム・アーツは8月2日、LinuxをベースとしたeCRMのソリューション提供で合意したと発表した。
今回の両社の提携は、HPのLinux搭載サーバ「hp netserver」とドリーム・アーツのCRMソフトウェア「INSUITE One」を組み合わせて提供するもの。さらに、長期的にはHPのポケットPC「hp jornada」への展開も視野に入れている。
ドリーム・アーツは1996年創業のソフトウェア・ベンダ。INSUITE Oneは、CRMをマーケティング担当者だけではなく全社的に取り組めるよう、EIP(企業統合ポータル)の形で提供する製品。「アプリケーション・ウィンドウ機能」により、ERPシステムなどをポータルメニューとして組み込むこともできる。
その他の特徴としては、受注に失敗した原因の追跡などのネガティブな情報の収集ができる点が挙げられる。通常のCRMでは購入履歴などのポジティブな情報の収集に終始しがちだが、同製品ではネガティブな情報も収集することで、より的確なマーケティング活動が展開できるという。ナレッジ・マネジメント機能、リサーチ機能、グループウェア機能などを持ち、iモードなどのモバイル端末との親和性も高い。
HPは、インテルと共同開発したIA64上でLinux、Windows、UNIXの3つのOSを展開する戦略を進めている。日本HP ビジネスカスタマ事業統括本部 マーケティング本部 本部長 松本光吉氏は、「Linuxが適用分野を広げていくことは間違いないが、そのためには、まずベンダが特定業務に特化したソリューションを提供することが必要」と述べた。
日本HPとドリーム・アーツでは、SI事業社と協力して、9月より具体的な活動に入る。当面は、導入のしやすさなどを強調して、中小規模の企業をターゲットに販売を進める。価格はハードとソフトを合わせて100万円程度からとなる見込み。
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