BizTalkをRosettaNet標準へ加速するAccelerator for RosettaNet
2001/9/5
BtoB業界の中で最も活発に活動している標準化団体がRosettaNetだ。すでにインテルやソニー、NECなど、電子部品やIT業界の主要な企業がRosettaNet標準を用いたBtoBを実践している。
マイクロソフトは9月4日、このRosettaNet標準をBizTalk Server 2000(以下BizTalk Server)で容易に実現するためのソフトウェア「BizTalk Server Accelerator for RosettaNet」(以下、Accelerator for RosettaNet)を発表した。同社によると、従来の製品よりも安価にRosettaNetでのBtoBが実現できるという。
BizTalk ServerにはもともとSDKが存在しており、それらを駆使すれば、Accelerator for RosettaNetを使用せずともBizTalk ServerをRosettaNetに対応させることは可能だ。しかし、RNIF(RosettaNet Implementation Framework)やPIP(Partner Interface Processes)などの細かいRosettaNet標準に対応させるには、多くの工数と技術力が必要。Accelerator for RosettaNetはそうした手間をはぶき、安価で短期間にRosettaNet対応を実現する。
Accelerator for RosettaNetはBizTalk Serverの基本機能をベースに、RosettaNetのデータ通信標準であるRNIF 1.1に対応。情報をやりとりするための取り決めであるPIPのテンプレートと開発環境を提供する。PIPテンプレートは、RosettaNetでよく利用されているものが8種類用意される。また、それ以外のPIPにも対応しやすいよう、開発ツールも用意される。
PIPはRosettaNetによって数十種類以上が規定されているが、実際にはそのすべてが頻繁に利用されているわけではない。カタログ情報の取得や購買手続きなど、取引に必要なPIPを利用するだけの使い方をしている企業も多い。また、実際の導入には、PIPに規定されているルールなどに合わせて、社内の受注システムや製品一覧情報などを統合したりカスタマイズする必要がある。こうしたシステム構築は、PIPテンプレートをもとに、BizTalk Serverのオーケストレーションマネージャなどで行う。
同社は中小規模の企業へもBtoB導入の促進を図っており、BizTalk Serverの製品担当をしている深瀬正人氏(エンタープライズ・パートナー事業部 エンタープライズソリューション本部 シニアプロダクトマネージャ)は、「BizTalk ServerとAccelerator for RosettaNetの組み合わせなら、約100万円の出費でRosettaNet対応になる。特に中小規模の企業にはこうした低価格な製品は受け入れられやすいだろう」とした。
Accelerator for RosettaNetは、BizTalk ServerのStandard EditionとEnterprise Editionにそれぞれ対応した「BizTalk Server Accelerator for RosettaNet Standard Edition」と「BizTalk Server Accelerator for RosettaNet Enterprise Edition」の2種類が提供される。発売日は9月7日で、価格は46万5300円から。
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(XML eXpert eXchange)
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