音声・IP対応の課金システム、ルーセントとHP

2001/9/26

 日本ルーセント・テクノロジーと日本ヒューレット・パッカードは9月25日、音声とIPの両方に対応する通信事業者向け課金システム分野で提携を発表した。これにより、今後両社は開発、マーケティング、販売を共同で行う。なお、今回の提携は両社とも日本支社同士の提携となる。

 企業の課金システムは現在、メインフレーム上に独自システムで構築しているケースが多い。だが、通信事業者の統合、他システムとの連携、サービス・メニューの複雑化、ストリーミングなど新技術への対応、世界規模での事業展開など、さまざまな要因により、パッケージベースのオープン系システムへの移行が予測されるという。

 今回の提携は、両社がこの流れに先行して、共同でソリューションを提供しようというもの。ルーセントのソフトウェア「Arbor/BP」とHPの「hp 9000 エンタープライズ・サーバ」や「hp surestore エンタープライズ・ストレージ」などのハードウェアを組み合わせる。当面は日本市場をターゲットに展開するが、将来的にはアジアおよび世界での事業展開も見込んでいる。

 「Arbor/BP」は、すでに世界80社120サイトで導入されている、音声およびIP対応の統合課金のパッケージ製品。固定・携帯電話、インターネット、CATVなど全通信サービスをサポートし、通話時間での従量課金、パケット課金、コンテンツ課金と多彩なサービスに対応する。オープンプラットフォームを採用し、既存システムやCRM、ERPなどとの連携を容易にするため、多数のAPIを提供している。

 今後の展開として、共同で性能検証を行ったり、両社のデモセンターでの展示・デモなどを通して、ミッションクリティカルな課金システムがオープンシステム上で構築できることを実証する。それに合わせ、専任コンサルタントの設置やサポート体制の強化なども行う。その他、ipdrなどの標準についても普及を促進し、「日本の課金システム市場でのイニシアチブを積極的にとっていく」(日本ルーセント・テクノロジー ソフトウェア プロダクト グループ 統括部長 野澤裕氏)という。

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