プーマテック、あらゆる端末で情報共有を目指すネットワークサービス

2001/12/13

 プーマテックジャパンは12月12日、データ同期技術「Sync-it」をコアにし、携帯電話やPDAをはじめとする各種端末、およびOutlook Expressなどのアプリケーションとの間でデータを同期させる「Sync-itサービス」を発表した。同サービスを利用することで、ISPや各種ベンダ、コンテンツ・プロバイダはユーザー向けに簡単に情報を提供、共有できるようになる。

 Sync-itは、これまで同社がデータ同期ソフト「IntelliSync」で培ってきた技術を応用したもので、携帯電話やPDA、PCのアプリケーション間でデータの同期を行うだけでなく、インターネット上のさまざまな情報を取り込むことができる。

 Sync-itサーバと端末間のデータ同期には、同社が開発したデータ同期用のプロトコル「CAP」もしくは、標準化が進められているSync-MLを用いる。

 Sync-itサービスは、Sync-it技術をコアとしたネットワークサービスとなる。同社では、技術のみの提供で実際のサービスは提供しない。ただし、Sync-itサーバの構築には大規模なiDCが必要なため、当面は同社がASPの形でサービス・プロバイダに貸し出すことになる。

 Sync-itサービスを利用することで、企業内個人ユーザーはOutlookなどのデータをモバイルで利用することができる。また、法人ユーザーはExchange、Notes、ERP、CRMなどのシステムと連携が可能になる。

 コンシューマ向けには、コンテンツ・プロバイダとのパートナーシップにより、Sync-itボタンを提供する。イベント情報やレストラン情報などを提供しているコンテンツ・プロバイダのページにSync-itボタンを設置し、そのボタンを押すことで、イベントの日付けやレストランの住所、電話番号などのデータを端末に同期させることができるようになるという。

 現在、Sync-itサービスがサポートする携帯端末、アプリケーションは以下のとおり。

・Microsoft Outlook98/2000/2002
・ザウルスMI-E21/MI-L1/MI-E1/MI-C1/MI-P10/MI-EX1
・ネットPIM(シャープ)

 Notes、Palmデバイス、Pocket PCについては順次対応していく予定。また、携帯電話向けには、ケイ・ラボラトリーがJava版のPIMを開発することが発表されている。

 同社はまた、シャープとともに、このSync-itサービスを共同で展開していくことを発表した。具体的には、12月19日にシャープスペースタウンにおいて「ホッとPIM」の名称で、Sync-itサービスを有償で提供する。シャープでは、インターネット上のPIMサービス(ネットPIM)を新たに開発し、ネットPIMとザウルスやPCなどのPIMデータを同期させることを可能にしていくという。

[関連リンク]
プーマテック ジャパンの発表資料
Sync-it
シャープの発表資料
ケイ・ラボラトリーの発表資料

[関連記事]
プーマテック、Webページの更新通知サービスを開始 (@ITNews)
PalmとPC間のデータ同期技術を知る (Mobile Connection)

 

 

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)